NPO(特定非営利活動)法人 相続アドバイザー協議会

 



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相続アドバイザー協議会(著)
出版:週刊住宅新聞社


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2008年07月27日

第14期SA養成講の講座内容

○講座内容

4/2(水) 第1講座 野口賢次
相続の基本と仕組み

4/9(水) 第2講座 田中康雅
相続人の確定と戸籍、登記簿の読み方

4/16(水) 第3講座 和田政彦
財産評価基本通達による不動産評価

4/23(水) 第4講座 佐藤健一
相続税の計算方法

5/7(水) 第5講座 麻生興太郎
遺言公正証書作成について

5/14(水) 第6講座 笹島修平
不動産譲渡を中心にした税務対策とその注意

5/17(土)
第7講座 飯塚美幸 心の通う生前贈与と相続対策
第8講座 内藤雄 借金と相続対策


5/21(水) 第9講座 染宮勝己
相続のための生命保険活用法

5/28(水) 第10講座 江口正夫
争続にならないための法律知識

6/4(水) 第11講座 中條尚
不動産取引による相続コンサル

6/11(水) 第12講座 平井利明
都市農家(地主)と相続

6/18(水) 第13講座 斎藤紀明
物納戦略と納税資金の調達

6/21(土)
第14講座 芳賀則人 鑑定評価による適正な時価評価とは
第15講座 高橋一雄 相続と測量

6/25(水) 第16講座 レッツ資産活用部
Let’sのコンサルティング事例から

7/2(水) 第17講座 佐藤治夫
事業継承 ~親と子の経営バトンタッチ~

7/9(水) 第18講座 塩見紀明
賃貸住宅経営と管理会社の役割

7/16(水) 第19講座 奥原章男
相続現場でお客様の信頼を得るには

7/23(水) 第20講座 林弘明
遺産争続の予防と決着

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2008年07月24日

第14期SA養成講の感想

4月2日に始まった養成講座が昨日終了しました。

4ヶ月の長期に渡る講座、受講生の皆様、本当にご苦労さまでした。
ありがとうございます。
この講座が皆様の実務のお役にたつ事を願っています。


受講生の方々の感想を掲載させて頂きます。

○内田麻由子氏(税理士 内田麻由子会計事務所)の感想です。

 「本業から離れるな、だけど本業にこだわるな」――恩師である公認会計士の本郷孔洋先生から教えていただいたこの言葉を、私はいつも心に刻み、お客様に接するよう心がけています。

 相続のご相談にお見えになるお客様の心配ごとは、税金のことだけではありません。不動産のこと、保険のこと、法律のことなど、税務以外のお困りごとにも、もっとお役に立ちたい。そうした思いから、「相続アドバイザー養成講座」を受講いたしました。
 「毎週水曜日、20回も通えるかしら?」申し込むときはちょっと心配でしたが、講座がスタートすると、毎週水曜日が待ち遠しく、1回も欠席することなく、充実したあっという間の4ヶ月間でした。

 仕事柄、色々な勉強会やセミナーに参加してきましたが、私が「相続アドバイザー養成講座」を受講して、非常に素晴らしいと思った点は、次の3点です。

 第1に、「カリキュラムが充実している」ことです。相続に関して必要な、税務・法務・不動産などの知識を、体系的に習得することができます。自分の専門以外の分野についても概要を知ることで、相続についての全体像を把握することができます。

 第2に、「講師陣が一流の実務家である」ことです。不動産鑑定士の芳賀先生をはじめ、弁護士、税理士、司法書士、測量士などの各専門家や、不動産実務に精通した先生方など、いずれも現場で永年実務に携わってきた経験豊富な講師の先生方の、熱意あふれる(笑いもあふれる?)講義は、大変勉強になりました。

 第3に、「相続の研修と実務を通し、自分を磨き、人のお役に立ち、社会に貢献する」という、相続アドバイザー協議会の理念に共感いたしました。お客様に寄り添い、一緒に解決法を考え、親身になってお手伝いする。「いつでもあなたの味方ですよ」という気持ちが伝わることで、お客様も本当に心を開いて相談してくださるのではないでしょうか。第1回講義で、野口先生が、「20億円の問題も、20万円の問題も、そのお客様にとっては一大事なのです。」と仰っていましたが、本当にそのとおりだと思います。

 平成21年度の税制改正では、相続税の課税方式の変更や、事業承継に関する新たな制度の創設など、相続税の大改正が予定されています。今後も、本業の税務はもちろんのこと、相続に関する様々なお客様のご相談にお応えできるようさらに研鑽し、また、養成講座でいただいたご縁を大切に、ネットワークを活かして、お客様のお役に立っていきたいと考えています。

 最後になりましたが、講師の先生方ならびに事務局の皆様には大変お世話になり、心よりお礼申し上げます。


○高山尚士氏(土地家屋調査士 高山測量事務所)の感想です。

「井の中の蛙大海を知らず」と言う諺がありますが、講座を続けて受けて行くにつれて、本心、そう思いました。

プロ意識とは何か、一流とは何か、人が頼りにする知識とは何か、そして心が全てを引っ張って、一つの型をつくって行くんだと言うことを、20回シリーズで学びました。

私は千葉で、測量会社、土地家屋調査士、民事・家事調停委員をさせてもらっております。その様な経験、仕事の体験から、会社於いていろいろな相談を受けてまいりました。相談の内容が深く、多岐に渡って来るにつれて、私1人の知識でこの様な答えを、指導を、してよいのかと、疑問を持つ様になりました。

そんな折、野口レポートを読み返しているうちに、そうだ、野口賢次様に相談してみようと思い、相談させて頂きました。即座に相続アドバイザー養成講座の説明を頂き、関係書類が送られてきました。

何故かパンフレットを見た瞬間に、これを受けて勉強しなくてはいけないと、強いインスピレーションを受け、申し込ませて頂きました。

毎回、経験豊かな、個性豊かな講師の方々の本音が講座を盛り上げ、楽しく、次回が待ち遠しいことも多々ありました。

無事20回の講座を終わり、ホテルに戻った時、やったと言う満足感と、これで、本物の仲間と困っている人々の為にお役に立つことがが出来るんだと思った瞬間、感涙している自分がおりました。

勉強させて頂いた成果は世の中に全部お返しさせて頂きます。
最後に、NPO法人、相続アドバイザー協議会の関係者の皆様、有り難うございました。


○小林 英樹氏の感想です。

昨年末に学生時代の先輩K氏より「相続アドバイザー協議会」について教えて頂きました。その後、公証人A先生からも協議会の話を伺う機会があり、講座を受けてみたいという気持ちになり申込を致しました。

 当初は4ヶ月間で週に一度ずつという講座の間隔が間延びするように思っていましたが、小田原市から通うこともあり往復の電車の中で復讐することができ、遠方であることがかえって学習効率を上げる結果となりました。

 さて、講座についてですが、いきなり野口先生の講座で開始となり、正直びっくりしてしまいました。(私自身を含めた)私の周囲の不動産業界の人たちと、仕事の順番、仕事のやり方そして、仕事や人生に対する考え方がまるで違っていました。自分でも気付かないうちに契約先行型の仕事のやり方をして、何をするかに重点を置いていたことが恥ずかしくなりました。野口先生の講座はどう考えるかに仕事の秘訣があるという風に聞こえてきました。

 30年近く行ってきた自分の過去の仕事を振り返ってみると、土地有効活用等と言いつつ、
地主さんにむやみにアパートを建てさせたり、将来の資産形成の為と言って定期借地権分譲を勧めたり、どんどん土地を売却させて、ただ建物を建てるだけの為に土地分譲を行ったりと、相手の方々の将来の相続問題など気にもせず、こちら側の都合だけで仕事をしてきました。もう間に合わない案件もあるかもしれませんが、気持ちを入れ替えて今年の12月までに顧客を回り、本講座で身につけた相続アドバイザーの精神を発揮していきたいと思います。

 最後になりましたが、取り纏めをして頂きました芳賀理事長、いつも優しく見守って下さいました野口副理事長、貴重なお話をして頂きました長尾副理事長、ユニークな内藤専務理事、農業政策を熱く語って下さった平井常務理事、毎回服装を変えて親切な司会をして下さいました斎藤常務理事、いつも助けて頂いた中條常務理事、講座を担当して頂きました先生方、そして、井上さん、高さん、どうもありがとうございました。


○中田 隆之氏(土地家屋調査士 新日本登記測量事務所)の感想です。

土地家屋調査士という仕事柄、相続に関連した業務も多々あります。相続の問題はそれを取り巻く財産状況、人間関係も実に多種多様で同じ問題は二つとしてありません。そして測量や登記に関することだけではなく様々な知識を要求されます。少しでも見聞を広げられればと思っていた折、たまたま知り合いから『相続アドバイザー養成講座』のことを知りました。最初は「何かしら得るものもあるだろうし、受けてみよう」という、今思えばなんともおこがましい気持ちで申し込みをいたしました。

第1回目の講座は野口賢次先生の「相続の基本と仕組み」というテーマの講義でした。似たようなセミナーに何度か参加していたので、きっと「法定相続人は・・・」「相続分は・・・」「遺言の書き方は・・・」といったある程度知識のある人にはありきたりな話だろうと高を括っていました。

その結果は・・・雷で撃たれた思いでした。相続に関する法令や手続きの話ももちろん勉強になりましたが、何よりも相続アドバイザーとしての心構えや相続人たちの幸せをいかに守るかといった話には目頭が熱くなるものがありました。「時には依頼者の物理的財産を犠牲にしてでも、他の相続人との仲を修復することに腐心し、相続人たち全員の心の幸せを優先する」といった話にも感銘を受けました。特に野口先生のゆったりとしたやさしい口調にもかかわらず、「人格の伴わない資格者は人を不幸にする。」というお話には衝撃を受けました。受講生の中には弁護士をはじめ税理士や司法書士、土地家屋調査士の方々も多く参加されていたのでこの言葉には誰もが衝撃を受けたのではないかと思います。 
 
とかく、特定の資格で業務を行っている者は法令上の知識やテクニックに目が行きがちで相続人の方々の心情的なものや心の幸せは二の次、特に依頼者(費用負担者)以外の方の感情はおざなりになってしまうことが多いと思います。しかし、この講座の先生方の話は、単なる法律の知識や手続きの話ではありませんでした。講師全員が現場の第一線で活躍されている方々ばかりで全20回の講義は一貫して「お客様の幸せ」、「依頼者以外の方々も含めた皆を幸せする相続対策」に主眼がおかれていました。自らの豊富な実体験に基づいた話はとてもリアルで、お客様の「心の幸せ」を第一に、その上で専門分野の知識・ノウハウをどのように利用すればよいかを網羅した講義内容でした。

法律は万能ではなくその知識はお客様を幸せにするために駆使する(実際そのノウハウには目から鱗でした・・・)ということを思い知らされる講座でした。

仕事をしながら約4ヶ月に渡るほぼ毎週の講義はさぞ大変だろうと思っておりましたが、あっという間の4ヶ月でした。講義で学んだ知識もさることながらこの講座をとおして知り合えた講師の先生方や、同期の受講生仲間もありがたい宝になると思います。

まだまだ浅学の徒ではありますが、今後ともよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。

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第14期SA養成第20講座

7月23日相続アドバイザー養成講座の第20講座が行なわれました。

題目は「資産家のための遺産分割争いの予防と強制結着」
講師は林弘明氏(ハート財産パートナーズ)です。


最終回にふさわしい講座でした。
”お客様の幸せを考えコンサルをする”
この事を実践しようとすると、多くの障害が出来てきます。
法律の壁。税の壁。感情の壁。等々。
その障害を克服しコンサルを実践するのは並大抵のことではありません。

林氏はその壁を乗り越えコンサルを実践されています。
その手法は「そんな方法があるのか」
と思わせるようなものばかりです。

そのコンサル手法の源泉は”お客様の幸せを実現するという信念です。
そこから発想しないと事は成就しません。
「法律的にそれは無理だ」と頭が判断するとその後の発想は浮かばないからです。
士業の方が陥りやすいところです。

”親名義の家を1,000万円かけてリフォームしたい”
親と同居の子供から、このような相談があった場合、何が問題か。

「多くの人は贈与になるのでは」と答えるでしょう。

林氏はこれを遺産分割の問題と捉えます。
他の兄弟が、1,000万円もかけてリフォームすることをどう見るか。
自宅を自分が相続するための布石と見ないだろうか。
「リフォームをする前に他の兄弟の理解を得る事が大切だ」
というアドバイスが肝要だと言われました。
税問題に捉われると、問題の本質が見えなくなります。
相続コンサルにおいて、この感覚が大切なんだと思いました。


「えっ!そんな方法があるんだ」と思わせる争族対策の手法です。

○定期借地権作戦。
相続財産が自宅土地・建物だけの場合で、相続争いが予想される場合。
建物を子に売買もしくは贈与します。
子と父で定期借地権契約を結び、登記します。
<契約内容>
権利金 0円
地代  固定資産税の2~3倍。
期間 100年~1000年。
譲渡・転貸・建替え自由。

定期借地権ですので、権利金の授受がなくても借地権贈与の課税はされません。
(普通借地権では贈与税が課税されてしまします)
相続が発生し相続争いになったら、土地を法定相続分で相続ようと提案します。
他の兄弟は共有持分を相続しても、100年~1000年の地代収受権しか得られません。
(定期借地権が設定されている期間は土地の利用は出来ません)
その地代から割り出した低額の代償金を提示すれば、他の兄弟も渋々納得するでしょう。
林氏は最長1000年の定期借地権を作ったそうです。

○遺産分割未了共有買取り作戦。
兄弟で何十年相続争いをして、土地が被相続人の名義から変えてないような場合。
1人の相続人から、法定相続分で相続登記をおこないます。
そして、その相続人から法定相続分を買取ります。
その相続人に代わって、他の兄弟と遺産分割協議をおこないます。
相続争いの源は兄弟喧嘩です。
遺産分割の相手が他人になったら、兄弟喧嘩になりません。
お金で解決できます。

「何十年争っているから解決難しい」
ではなく
「何十年争っているから解決できる」
という発想です。

何十年も争っていると、争っている方も高齢になります。
次の世代に争いを引き続がせたくないという思いが出てきます。
しかし他の兄弟の言う通りになるのはいやなのです。
そんなとき、争う相手が他人になったら争う意味がなくなります。

しかし、買取る方は勇気がいります。
遺産分割争いの当事者になるわけですから。(遺産分割未了共有なので、共有物分割請求は出来ません)
解決するまで何年かかるかわからないからです。
しかし林氏は短期で解決出来ると確信して実行するようです。
このあたりの見極めは凄いです。

講座のあと懇親会を行いました。
林氏と話ができ感じた事は、コンサルをする時の判断基準が明確であるということです。
その判断基準の源が「お客様の幸せ」です。
お話を伺い、講座内容の凄さを改めて実感しました。

ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続アドバイザー養成講座も第20回目、最終講座を迎えました。
4ヶ月間の長期にわたり受講いただきました皆様、お疲れ様でした。
これからも、相続アドバイザー協議会を宜しくお願い致します。

最後の講座にふさわしく、最終講座は林先生です。
林先生は、不動産コンサルティング 林流の宗家であり、相続アドバイザー協議会の先生方も数多く入門している不動産相続コンサルティングの師匠です。

話は全て、現場の話です。林流の臨場感あふれる話が始まります。
まずいくつかの例題を挙げました。あなたならどうしますか?
相続のコンサルは、自分だったらどうするか?と考えることが始まりです。

相続争いは兄弟げんかです。本人同士ではなかなか決着しません。
「相続には三種の神器があります。 ①長男 ②親の面倒 ③家業継承この三ポイントが基本です。」これを自信を持って言い切ることが大切です。

遺言は公正証書に限ります。そして付言事項をつける。
遺言を勧める以上、自分も自分自身の遺言書を書いてみて下さい。
私は書いてみました。夜、みんなが寝静まってから一人で。
自分が死んだ後を考えて、家族に感謝を込めて書くのは辛いですよ。重いですよ。涙が止まりませんでした。
書いてみて始めて、書く人の気持ちがわかります。

相続は、法律・経済・人情がからんでいます。
専門家としてそれはだめだと考えてしまうと行き詰まります。
「登場人物 みな 幸せ」な結末ならば、どこからも問題は起こりません。
数多くの実例を具体的に紹介していただきました。
中には信じられない事例もありました。

林先生の経験と、実績と、自身にあふれた目からうろこの講座でした。

養成講座を受講したことは終わりではありません。スタートです。
これから私自身も、相続アドバイザーの受講生としてみなさんと一緒に、実践で喜ばれる相続アドバイザーを目指し努力したいと思います。ありがとうございました。


投稿者 adv

2008年07月17日

第14期SA養成第19講座

7月16日相続アドバイザー養成講座の第19講座が行なわれました。

題目は「相続現場でお客様の信頼を得るには」
講師は 税理士の奥原 章男氏です。

相続税が課税される方の遺産分割の席でまず始めに話す事は、申告期限までに納税が出来ない場合いのペナルティの事です。
申告期限までに遺産分割が出来ない場合でも、法定相続分で分割したとして納税をしなければなりません。(物納、延納も遺産分割が出来てなければ現実的に難しいです)
納税が出来なければ年14.6%の延滞税が課税されます。
納税額1億円であれば年間1,460万円です。
申告期限までに遺産分割が出来ないと、大変な事を肝に銘じてもらうそうです。

地主相続において、土地売却代金で相続税を支払う場合の遺産分割の流れを話して頂きました。
遺産分割の現場が目に浮かぶようでした。

奥原氏は相続開始後一週間位で本家のところに行くそうです。
相続が開始したとたん、返済期限10ヶ月の相続税という借金を負うことになるからです。
払えないと高金利の延滞税もかかります。
四十九日が終わってからなど言ってられません。

相続が開始後1ヶ月~2ヶ月で概算の相続税を計算します。
相続税を支払うために売る土地を決めます。
この土地を除いた財産を遺産分割の対象とします。
納税のための売却土地は、各自の納税金額の割合で共有にします。
このようにすると相続税支払い後(手取り)の財産を遺産分割することが出来、納税もスムーズに行えます。

納税のために売る土地と遺産分割案を本家に考えてもらい、シナリオを作ってから相続人を集め最初の遺産分割協議をおこないます。
最初の遺産分割で納税方法、分割案を提示し、その後分割協議を重ね合意に導きます。
合意に導くうえでのポイントは説得するのは誰かということです。
それは本家だそうです。
本家の譲る気持ちをいかに引き出せるかなのでしょう。

遺言書がある場合のお話が印象的でした。
遺言書は最初の遺産分割協議のときに提示します。(後で提示するともめる原因となるからです)
遺言書は執行せず、遺言書を基にして、話合いで分割する方法をすすめます。
遺言の内容が現実に合わなくなっていたり、税金上不利になる事が多いからです。

相続税の課税方式が「遺産取得税方式」にかわっても、納税するための遺産を除いて、遺産分割をする手法は変わらないと言われていました。
そのときの注意点が聴ける機会が楽しみです。

ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

皆さん、今まで18講座勉強してきたと思いますが、質問です。
相続の財産分けはいつまでにしないといけないんですか?
財産分けには期限がないんです。

相続の申告期限はいつまでですか?
相続開始から10ヶ月です。

相続税の納付期限はいつまでですか?
納税も10ヶ月です。現金一括納付が原則です。

申告も納税もしないとどうなりますか?
それは脱税です。税金滞納の利息は年14.6%です。

でも先生、物納っていう手もあるんじゃないか!
物納の申告期限も10ヶ月です。
それまでに相続人の名義になっていないと物納はだめです。

相続期限の10ヶ月以内に遺産分割ができないと、どんな問題が起こりますか・・・・・?

財産分けでこじれている場合は、感情がこじれています。
最後にありがとうでは終わりません。
「しょうがねぇなー!」といってもらうことが肝心です。

百戦錬磨。
奥原先生の臨場感あふれる現場の話が続きます。
ポイントはいかにスムーズに財産分けをするかです。
そして、売る土地を決め10ヶ月以内に売却して納税。

そのために、奥原先生は現場で細心の注意を払います。

1.相続発生後できるだけ早く行なうこと(1~2ヶ月)
  相続税の概算を出し、納税方法を検討
  納税、相続費用捻出のためにどの土地を売るかを決める
  分割案を本家に考えてもらう(一緒に考える)

2.遺産分割協議
  会計事務所は同席し、司会進行役を務める
  遺言書がある場合、最初に出す 遺言書は執行しない
  財産分けは手取りで話をする
  相続税は本家が持つと言う

臨場感と、説得力のある奥原先生ならではの講義
ありがとうございました。

投稿者 adv

2008年07月10日

第14期SA養成第18講座

7月9日相続アドバイザー養成講座の第18講座が行なわれました。

題目は「賃貸住宅経営と管理会社の役割」
講師は 塩見紀昭氏(㈱明和住販流通センター)です。

塩見氏は日本のCPM(アメリカの賃貸管理運用業務の資格)の第一号です。

アメリカでのCPM講座で最初に学ぶことは倫理規定です。
その中に
「お客様の代理として、お客様に十分知らせて、了解を得た上でないとCPMは直接、間接的なリベート、手数料、コミッション、割引、その他の補助などを一切受取ってはいけません」
というものがあります。

塩見氏が講座で先生に
「日本では、オーナーが建てる賃貸建物を建設業者に紹介した場合、建設費の2~3%の手数料を業者から貰いますが、これは倫理に反するのでしょうか」
と問いました。先生の答えは
「そのことを(手数料を貰う事を)オーナは知ってますか。もし了解を得ないで貰っていたら、それは犯罪です」
このことを基本として管理運用業務を行っていくそうです。
オーナーとの利益相反行為は許されないといことです。

日本の賃貸市場が変化しています。

礼金・更新料は確実になくなる方向にある。
普通の人が普通にクレームを言う時代。
消費者の権利意識の高まり。
消費者のニーズをいかにつかむかの時代。

これらを踏まえ、業務を行っているノウハウを惜しみなく話して頂きました。

周りは空き室だらけ、しかしこの物件だけは空室待ちがでるノウハウ。
空き室を埋めるための相談を受けた時に、
「家賃をさげましょう」「礼金をなくしましょう」だけでは埋まりません。

最良の顧客は家賃をきちんと払ってくれて、クレームも言わない入居者です。
しかし、この方々へのサービスがほとんどされていません。
家賃が遅れたり、クレーマーの入居者への対応に追われているのが現状です。
最良顧客が退去しない工夫が大切です。
入れることも大事ですが、優良入居者を出さないことはもっと大切です。

長期修繕計画をたてる。修前記録を残す。
これらをやっている賃貸建物はほとんどありません。
壊れたから直すのではなく、修繕計画を基に予算をたて計画的に実行します。
このことが物件の価値を高めます。

リスクの予知と予防の大切さ。
賃貸管理運用業務はリスクのかたまりです。
管理不備による管理会社への損害賠償の事例は後をたちません。
問題がおこってからでは致命傷になることもあります。
リスクを事前に察知し、発生しないような対処、処理を普段から行う必要があります。
・女性社員の案内の危険からどう守る。
・無断駐車対応。
等々。
リスク管理はかかせません。

目からうろこのお話ばかりでした。
これらのことをきちんと行っている管理業者に管理運用を頼むかどうかが資産価値に大きな差が出るだろうと確信できる講座でした。

自らこのような管理運用会社を目指すか、
ネットワークに優れた管理運用会社を持つかです。
優良な資産を次の世代に残すことは、アドバイザーの重要な業務です。

ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

不動産賃貸市場は大きく変わっています。
UR都市機構(旧住宅都市整備公団)が、新宿駅校内に
礼金0円 ・ 仲介手数料0円 ・ 更新料0円
と書いた看板に、物件情報を載せた巨大な広告を立てました。
まさに、民業圧迫です。

消費者の権利意識も高まっています。
インターネットの普及・消費者保護法・個人情報保護法
原状回復ガイドライン(東京ルール)・小額訴訟・など
クレーマーにとって、付入るすきはいっぱいあります。

コンプライアンス旋風が企業活動を萎縮させます。

その中で、偽造構造計算、偽造うなぎ、偽造牛肉事件、
賞味期限の改ざん問題。消費者は何を信じて良いのでしょうか。

塩見先生はCPM(米国不動産管理協会)資格者です。
CPMで一番大切だと教わるのは道徳です。次が倫理です。
そして、その後に法律です。

不動産賃貸業者は、常にとてつもない大きなリスクを抱えています。
リスクマネージメントは賃貸管理業そのものです。
今後、より賃貸管理の現場は「複雑、専門性」が問われます。
一般のオーナーでは太刀打ちできなくなってきます。

今まで不動産業者は、空き部屋を早く客付けする。クレームに敏速に
対応するのが仕事でした。
しかし、クレームを言わず、家賃もきちんと払ってくれる最高のお客様の
満足度を上げて、長く住んでもらう発想はありませんでした。

プロパティマネージメントと賃貸管理業と何が違うのか?
1.計画を立てること。予算と実効の差異の分析。
2.工事履歴、修繕履歴を確実に取る。
3.不明確にしない業務項目。
4.長期修繕計画を考える。
5.テナントリテンションの発想を持つ。

厳しい世の中、不動産賃貸業も管理会社によって、
資産の価値が大きく変わることを学ばせていただきました。
大変貴重な話を、ありがとうございました。

投稿者 adv

2008年07月03日

第14期SA養成第17講座

7月2日相続アドバイザー養成講座の第17講座が行なわれました。

題目は「事業承継 ~親と子の経営バトンタッチ~」
講師は 佐藤治夫氏(税理士)です。

税金、民法のお話は一切ありません。
親から子へ事業を承継するうえでの大切な事をお話されました。

創業者と後継者は立場が違います。
創業者は真白なキャンパスに自分の想いを描いていきます。
後継者は創業者が描いた絵を、時代に合うように修正したり、新規に付け加えていきます。
創業者はクリエーター。
後継者はリフォーム係り。

立場が違うことを踏まえた創業者(親)、後継者(子)への提言は、興味深いものがありました。

○創業者への提言
①息子が継ぎたいと思っている会社象を意識したことがありますか。
②息子が言って欲しい言葉をしっていますか。
 「おまえに継いでほしい」「頼むぞ」です。
 この言葉をしっかり言っているでしょうか。
③息子に自信を持たせるようにしていますか。
④継ぐことの難しさをわかっていますか。
  立場が違う事を認識してください。
⑤息子を合わないのはあたりまえなのです。
  世代が違います。入ってくる情報が違います。
  合わないのが当たり前だと思ったほうがよいです。
しかし、会社の進む方向性は合わせないといけません。

○後継者への提言
①父親はどんな後継者になってもらいたいかわかっていますか。
②自分が社長の息子ではなく、社員として入社していたならば、後継者になれたと思いますか。
③やりたいことを父親に反対された時どう思いますか。
  父親を説得出来なくて世間に通用するか。
  あきらめないで方法を考える。
④父親の最も嫌がることが何かわかりますか。
  「父親の過去を否定すること」です。
  過去を否定してはいけません。
  父親がいたから、自分が今いるのですから。
⑤思うようにならないという不満と苦痛、それをどう捉えていますか。

どれも心に命じておかなければならないことです。
しかし、日々の仕事に忙殺され、忘れてしまいがちです。

事業承継に関する法律・税務のアドバイスは重要です。
その根本となる心構えの大切さを教えてもらった講座でした。

創業者と後継者が仲がうまくいっていなくて一番喜ぶのは、競争相手の同業他社です。
佐藤氏が最後に言われた言葉です。
この事は肝に命じておくべきでしょう。

ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続に欠かせない事業承継を、親(経営者)と子(後継者)の
思いや感情の面から考えてみました。

現在の後継者問題は創業者と後継者の思いや感情のミスマッチから生じます。

親から見れば、子どもは子供です。また、創業社長には、今までやってきた経験と自信があります。すべてを後継者(子)に任せきれません。

後継者の悩み事は、
先代(父母)が自分を理解してくれない。任せきれない。
古株社員や親族社員ととうまくいかない。
親を超えたい。認めてもらいたい。

結局、全て人間関係の問題です。

創業者の経営と後継者の経営は全く別物であるという認識が重要
創業者はクリエーター (自由に絵を書く)
後継者はリフォーム係 (創業者の絵を時代や状況に合わせ修正する)

後継者教育の本質
継ぎたくなるような会社にすること。
「事業は、お前に継いで欲しい」と言うこと。
計画を立て育てること。育つのを待つこと。

創業者が後継者に必ず伝えるべきこと
①お金の流れ   ②生きたお金の使い方
③人との接し方  ④仕入れのやり方

後継者(息子)への提言
①父親はどんな経営者になってもらいたいかわかっていますか?
 自分を立ててもらいたい(認めてもらいたい)
 こまめに報告・相談・連絡をする
②自分が社長の息子でなければ、後継者になれたと思いますか?
 謙虚になる。 感謝する。 受け入れる。
③やりたいことを父親に反対されたらどう思いますか? 
 父も説得できないことを、世間に説得できるか。
④父親の最も嫌がることが何かわかりますか?
 父の過去を否定すること。
⑤思うようにならないという不満と苦痛、それをどう捉えていますか?
 二代目はリフォーム。前向きに考えることが大事。

事業承継だけではありません。
認めること。感謝すること。育てること。待つこと。ゆるすこと。
信頼すること。そして、これらを「声に出して伝える」こと。
和をもって尊し。
謙虚に自分の人間力を磨いていくことだと思いました。

親子・夫婦・社会・全てに通じます。ありがとうございました。

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2008年06月26日

第14期SA養成第16講座

6月25日相続アドバイザー養成講座の第16講座が行なわれました。

題目は「Letsコンサルティング事例から」
講師は 藤本稔氏(三井不動産㈱)です。

土地の時価のお話がありました。
隣がいくらで売れたからこの土地の時価が決まるわけではありません。
事業採算からその土地を購入出来る価格を算出します。
土地の価格は一律には算出出来ないという事です。

収益還元法により価格を算定すると期待利回りを何%にするかで価格が大きく変わります。
純収益10億円のビルの場合
期待利回り7% → 143億円
       5% → 200億円
そしてこの期待利回りには基準がありません。いくらの利回りを望むかは買い手の判断です。
ファンドバブルの原因です。
不動産業界の最先端で仕事をされている藤本氏の土地価格のお話は興味深いものがあります。

講座の中心は土地活用の事例のお話です。

家族構成 夫婦 子供二人(子供は独立)
自宅土地500㎡ 隣接地 月極駐車場500㎡
50坪の老朽化した自宅に夫婦二人で暮らしています。
現状で収益性が低く、相続税負担も大変です。

○要望
この地を離れたくない。
広い家はいらない。管理が大変。
相続の時、分割でもめないようにしたい。
多額の借入はしたくない
相続税の負担を減らしたい。
収益性を高めたい。

いろいろな土地活用方法をシュミレーションします。
その中の三つの手法を説明してもらいました。
賃貸マンション。
単純売却。
等価交換。

この中で選んだ手法が等価交換です。
等価交換とは土地をデベロッパーに売却し、デベロッパーがマンションを建設し、クライアントがマンションを買い戻す形です。デベロッパーはマンション分譲をおこないます。
買い戻した一室を自宅とし、他は賃貸で貸します。
お金が必要になれば一室でも売却出来ます。
借入は諸費用負担分だけです。
お客様のご要望を満たすことが出来たようです。

全ての手法には一長一短があります。
その中から、お客様のご要望を満たし、プロの目からみてクライアントの将来設計に適した手法を選びます。
Letsの相続を考えた土地活用の基本姿勢は
1、分けやすさ
2、納税しやすさ
3、相続税の圧縮
これらを基本に土地の最有効用途を考え、収益性・安全性・流動性のバランスのとれた提案をします。

三井不動産の総合力のすごさを感じる講座でした。
ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。」

不動産には同じものは二つとありません。「隣の土地は倍でも買え」と言われることもあるように、土地の価格の考え方も難しいものがあります。

時価の算出方法
●取引事例比較法
 市場においてどのくらいの価格で取引されているか、
 という市場での取引面に着目した鑑定方法。
 近隣の同種物件などの適切な取引事例を元に、時間の経過や
 個別の事情に応じて適宜修正をかけて算出。

●収益還元法 
 不動産の運用によって得られると期待される収益を基に価格を評価。
  NOI(純収益) ÷ キャップレートー(%)

●開発法
 その土地で不動産開発事業を行なうことを想定した場合の
 売り上げから逆算する方法。
 一般的に、デベロッパー等が土地を購入する際に検討する。
  販売総額 - (建物建築費+その他の経費+分譲利益)

土地の時価はその時の勢いや、買主の考え方によって変わってきます。
事例を基に、今までの土地の動向を説明いただきました。

デベロッパーとして土地運用を考える場合、その土地単体ではなく、相談者の相続も視野に入れたその家全体としてのコンサルティングが必要です。
その時のポイントは
1.【まず第一に】相続時に分けやすいこと
2.【次に】相続税の納税がしやすいこと
3.【最後に】相続税の圧縮

現状の場合の相続税のシミュレーション、全体または一部を売却した場合のシミュレーション、賃貸ビルを建てた場合のシミュレーション、マンションを建て等価交換をした場合のシミュレーション等、あらゆるケースを想定した提案をします。その中でご家族の気持ち、将来の生活、相続対策、相続後の状況を話し合います。

今回は、等価交換を選ばれたケースを事例に、ていねいにご説明いただきました。

三井の分析力と企画力・提案力のすごさを学ばせていただきました。
大切なのは、家族の理解と幸せです。
ありがとうございました。


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2008年06月22日

第14期SA養成第14・15講座

6月21日相続アドバイザー養成講座の第14・15講座が行なわれました。

14講座
題目/「鑑定評価による適正な時価評価とは」
講師/芳賀則人氏(不動産鑑定士)

15講座
題目/「相続と測量」
講師/高橋正雄氏(土地家屋調査士)

○斎藤紀明氏(SA協議会常務理事)の14講座の感想です。

相続税の申告にあたりもっとも重要なのが「財産評価」です。相続財産の評価は、相続税法第22条により「当該財産の取得の時における時価により」評価するものとされています。

では、時価とは何か。これが本講座の主要テーマです。

相続税法には時価の定義はありません。そして、税務当局の基本的な考え方は「財産評価基本通達」により評価しなさい、というところにあります。

たしかに、財産評価基本通達は大変なボリュームがあり、多種多様な不動産の評価方法を定めています。しかし、不動産は非常に個別性が強く、世の中には2つとして同じ不動産はありません。そうした不動産の特性を考えますと、画一的な財産評価基本通達では本来の時価を見失いかねません。

また、財産評価基本通達で不動産を評価するということは、「路線価」によって評価するということでもあります。不動産は一物四価、あるいは一物五価などといわれ、実際の市場価値である実勢価格のほかに、様々な指標があります。

一般的にいって、行政当局の考え方としては公示価格(および基準価格)が実勢価格を反映したものとされており、それを100としたときに路線価は80%の水準に設定されています。さらに固定資産税評価額は70%の水準です。したがって、当局の考え方では路線価による評価は実勢価格よりも低い評価額になっているということになります。

しかし、バブル崩壊後に実勢価格が急落した時期、「時価と路線価の逆転現象」が起きました。そして去年までの数年間ミニバブルと言われ急上昇してきた地価が、昨年夏ごろをピークに下落に転じており、それに対して今年発表される路線価は前年度対比で上昇するものと見受けられ、またしても時価と路線価の逆転現象が起きるのではないか、という見方が広がっています。

本講座の講師である芳賀先生は、長年にわたり豊富な相続案件の鑑定評価を手掛けており、その経験の中で財産評価基本通達の問題点、路線価による評価の問題点を熟知しておられます。

そうした経験にもとづき、路線価方式での評価と、不動産鑑定評価による評価額との間に著しい差異が生じた様々な事例を紹介し、適正な時価を算定することの難しさと重要性を具体的に分かりやすく講義していただきました。

また後半の講義では、「広大地の評価」に関する問題点が取り上げられました。平成16年に大きな改正が行われた広大地の評価は、一見すると大幅な評価減が可能になったことや開発想定図の提出が不要になり簡素な手続きになったことなど、納税者有利の改正であったかのようにおもわれます。

しかし実態としては、「その土地が広大地に該当するか否か」の判断が非常に難しく、しかも広大地に該当しないと判断された場合には広大地に関する評価減は一切適用されないため、税負担のうえで大変に大きな差を生じます。

なおかつ、広大地に該当するか否かの判断のなかでも「マンション適地か」という判断について、通達でも明確な基準は示されておらず、相続税申告に携わる税理士の方々のみならず、不動産鑑定士などの専門家にとっても大きな悩みとなっています。

この点について、本日の講義ではこれまで数百件もの広大地評価を行ってきた芳賀先生の実体験にもとづき、広大地に該当するとの判断基準の考え方、また税務当局との丁々発止のやりとりなど、実務に役立つ実践的な内容のお話が披露されました。

講座のなかで芳賀先生が繰り返しお話しされていたことは、「原則はこうなっている。しかし判断に迷うこともある。そのときに絶対あきらめないでください」ということです。

納税者のためにぎりぎりまで悩み・考え抜いて評価を行う。それでも判断がつかないときには、不動産の適正な時価についての専門家である不動産鑑定士に相談する。そのような姿勢で納税者のためにもっとも適した申告を行うこと、それをアドバイスすることの重要性を教えていただいた講座でした。


○田中康雅氏(SA協議会評議員)の15講座の感想です。

第1講座の中で相続コーディネートで1番大事なのは「税理士」、その次は「土地家屋調査士」との解説がありましたが、今日の講座は「相続と測量」のお話。
講義されるのは、「測量」の専門家である土地家屋調査士の高橋先生。
レジュメ及び講義内容は、すべて高橋先生の実務体験を体系化されたもの。その豊富な相続境界事例には圧巻です。
印象に残ったのは、「境界線は目に見えない。感情線。勘定線である」という言葉。
講義の2時間は常にこのことをふまえ解説がされているような気がしました。

主な内容は以下のとおり。
・筆界と所有権界と占有権界の違い。
・なぜ、境界でもめるのか。もめるとどうなるのか。境界紛争を解決するには。
・境界確定の重要性について。
・生前測量のすすめ。

しかし、高橋先生が最も言いたかったのは、講義開始5分の雑談の中にあったのではないかと思うのは、私だけではないと思います。
それは・・・・・
「今日、地主さんの依頼で借地人さんと更新料の交渉に行ってきました(途中省略)。最後は地主さんも更新料○○で納得してくれました。」
高橋先生いわく、解決の秘訣は、依頼者が話すことをよく「聴く」ことだそうです。
そして最後に「でも、変ですよね。地主さんの依頼で借地人さんと交渉していたんですよ。借地人さんと。でも結局最後に交渉(説得)したのは地主さんのほうです」

「相続と測量(境界確定)」-たとえ法律があったとしてもなかなか解決しない。それを解決できるのは、依頼者の心である。依頼者にそれに気がついてもらうこと。
そんなヒントを教えていただきました。

ありがとうございました。

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2008年06月19日

第14期SA養成第13講座

6月18日相続アドバイザー養成講座の第13講座が行なわれました。

題目は「物納戦略と納税資金の調達」
講師は 斎藤紀明氏(㈱国土工営)です。

物納制度改正事項は法律・政令・規則で定められました。
斎藤氏は物納制度改正は「情報公開と自己責任」だと言われました。

国税庁のホームページには改正された物納制度の詳しい解説が掲載されています。
物納に関する本を購入する必要がない位、充実しているようです。
これは何を意味するか?
「詳細は全て情報公開しています。
だから知らないとは言わせない。
自己責任で物納制度を利用してください」
と言いたいのでしょう。
細かいことでも、「知りませんでした」は通用しません。
お客様から依頼を受けたコンサルタントの責任は重大です。

改正前の物納制度の取扱は通達(税務署内の取決め)を解釈して実務が行われていたので、あいまいな部分が多かったのです。
それが納税者側にとっては都合がよかったのです。
しかし改正で一変しました。
あいまいな部分が明確になり厳守されます。

改正ポイント。
○物納書類提出期限が明確になりました。
相続税申告期限から最長1年です。期限厳守です。
(納税者が○○まで期限を延長してくださいと税務署長へお願いする形です。原則は申告期限までの提出で、「納税者がお願いするから特別に待ってあげる」という考え方です)
測量等で時間がかかる場合は間に合いません。
期限が過ぎれば物納却下です。
この期間は利子税が課税されます。

○物納出来る財産が明確化されました。
適格物納財産がない場合に認められる物納劣後財産も明確化されました。これはひどい財産しか貰えなかった人への特例です。
この物納劣後財産を捉えて、新聞報道が物納基準を緩和したと報じたため、物納がやりやすくなったと思われている方がいます。

○金銭納付困難要件の厳格化。
相続人の固有の財産を含めた現金がある場合は現金で納付しなさい。
収入から生活費を引いて余りがあれば、延納による分割払いにしなさい。
(税務署が必要と認めている生活費の額の低さにはびっくりします)
現金納付、延納も出来ない部分にだけ物納が認められます。
改正前は作文でも、お金が他に必要な理由を書けば認めてくれましたが、お金が必要な裏付け資料が要求されるようになりました。
物納の選択が困難になった大きな理由です。
却下されるリスクが大きいからです。

以上から解るように物納申請しても却下されるリスクが高くなりました。
物納件数が激減している理由です。
それゆえ、物納は生前対策の重要性がますます高まったと言えます。
ポイントは物納財産生前整備です。
そこにビジネスチャンスも生まれるのでしょう。

貴重なお話が要約されいました。
税務申告書や税務署発行の説明書から税務当局の意図を読み取るところは流石です。
ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

今まで、相続税の納税方法として、現金一括納税が困難な場合、相続不動産の、
とりあえず物納申請、だめもと物納申請が一般的に行なわれていました。
しかし物納制度、60年ぶりの大改正により、納税の方法が大きく変わります。

そもそも昭和の時代は、不動産の物納による納税はごく少数でした。
それは、不動産の相続評価が市場売買価格の30%ぐらいと非常に低かったからです。

平成3年・4年と不動産の相続評価額の引き上げが行われ、その時期よりバブル崩壊による不動産の下落が続きました。それにより相続時の不動産評価額より、物納不動産の収納時の不動産時価が低いという現象が起こり、物納件数が大幅に増えました。

従来の物納制度には様々な問題点が指摘されていました。
① 物納申請から許可までの期間が長い(5~10年のケースもある)
② 物納の許可基準が明確でなく、分かりにくい
③ 許可基準を充たすための措置のルールが不明確
④ 価値の低い財産から物納する納税者がいるため、売却が困難な事例が多い

一方、こうした問題点は、ときに納税者からみるとメリットにもなっていた。
① 期限の定めが法定化されていなかったので、時間稼ぎをすることができた
② 有利な納税方法を選択するために、「とりあえず物納申請」をしておいた
③ 価格変動リスクに強い(価格時点を相続発生の日に固定する)
④ 「だめもと」の物納で優良な資産を残すことができた

物納制度改正のポイント
① 物納不適格財産の明確化
② 物納手続きの明確化
③ 申請の許可に係る審査期間の法定化
④ 物納申請を却下された者の延納の申請
⑤ 延納中の物納の選択

結論的には、不動産の物納は事前の整備が必要で、
今までよりも難しくなったといえます。

今までにもまして、円滑な納税のための生前対策が必要になりました。

改正のポイントと、今後の相続アドバイザー意義をわかりやすく教えていただきました。
ありがとうございました。


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2008年06月12日

第14期SA養成第12講座

6月11日相続アドバイザー養成講座の第12講座が行なわれました。

題目は「都市農家(地主)と相続」
講師は 平井利明氏((有)グッドタイム代表)です。

平井氏は自身が都市農家です。
都市農家の問題点を感じている当事者ですので話しに実感がこもります。
講座のところどころで「食の問題」を話されました。
日本の食糧自給率カロリーベースで39%。
キャベツの名産地のキャベツ畑にモンシロチョウがいない。(それほど農薬がまかれている)
日本の将来を考える上で重要な問題を知ってほしいという平井氏の想いが伝わります。

生産緑地制度の理解が重要です。
利点は
固定資産税が1/300~1/400になる。
納税猶予を選択すると相続税の評価が1,000㎡で84万円になる。
しかし
土地利用が農地に限定される。
土地有効利用・売却が出来なくなる。

生産緑地・納税猶予はその方の家族ライフプランを考えて選択しなければ後に大きな問題が生じる危険があります。
特に納税猶予は注意が必要です。
相続税が免除されるのは、相続した人の終身営農が条件だからです。
(30年ではありません。ここを間違う人がいますので注意です)
営農が出来なくなると、納税猶予が打ち切りになり、相続税+それまでの利息 を支払わなければなりません。
亡くなるまで営農するためには、次の代(子)に農業を行う意思がなければ出来ません。
簡単には選択出来ないということです。

生産緑地が解除出来るのは
①生産緑地指定後30年経過。(納税猶予は免除されません)
②主たる農業従事者の死亡。
③農業従事者に農業ができない一定事由が生じた場合。
上記に該当し市町村が買取りをしない場合、生産緑地は解除され、土地利用・売買が自由に出来るようになります。(市町村が買取ることはめったにないようです)

※生産緑地の解除と納税猶予を混同している方が多いので注意が必要です。

自身が農家ならではのお話が随所にありました。
例えば
1,000㎡といっても農家の人はぴんとこない。一反といった方がよい。
農民といってはいけない。農業従事者という。
農地の隣接地は住宅街のため、土誇りがたつと近隣がからの苦情がでるのも都市農家ならではの悩み。
火など燃したら消防車がくる。
土地はたくさんあるけれど、現金がない。
固定資産税の負担が重い。
農業では生活は維持できない。賃貸収入が頼み。しかし空き室が目立つ。
等々。

都市農家がかかえる問題が伝わってくる講座でした。
平井氏は近々農業委員にもなられるそうです。
都市農家の問題を政治レベルで考えられるようになるのでしょう。
期待しています。
貴重なお話ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

平井先生はFPとしてご活躍ですが、ご自身が東京都立川市で農業を営んでいます。
その他、相続アドバイザー協議会の常務理事として、立川市社会福祉業議会の依頼により、
毎週火曜日、市の相続相談の相談委員を勤めております。

現在、日本の食料自給率は40%を割り込んでいます。これは危機的状況です。
しかし農業は、農産物の輸入自由化、技術進歩による市場価格の下落により、経営が厳しい状況です。特に市街化地域(農住混在地域)における農家は経営が厳しく、農業従事者の高齢化や後継者不足が現状です。
都市農家の主な収入は、駐車場や賃貸アパートなどの不動産収入です。この収入で多額の固定資産税を支払っています。

農家は耕作する土地が必要です。昔は家督相続により家業を守っていました。田を兄弟や他人に分けることは「たわけ者」と呼ばれました。農家の資産のほとんどが不動産資産です。

平成4年に生産緑地法が施工されました。特定市街化区域内農地を所有者の意向により、宅地化する農地と保全する農地に分けました。生産緑地区域の指定です。生産緑地の指定は相続税や固定資産税を大幅に軽減できますが、土地の転用はできません。また、営農が大原則です。
「売れない」「貸せない」「建てられない」等、厳しく制限されます。

生産緑地を相続する場合、一定の要件の下、納税猶予が受けられます。しかし、農業相続人が終身(終生)営農することになります。もし農業継続が困難となって、農業経営を廃止した場合、遡り課税により最悪の状態になることが予想されます。

都市農家の場合、家族間で家業として農業を継続していく覚悟ができているかが極めて大切です。その他に、不動産資産に偏りすぎている資産を、金融資産、その他の資産に組み替え、長期的に考えていくFP的な生活設計が必要です。

ご自身で農家の長男として、相続も経験された平井先生ならではの講座でした。ありがとうございました。

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2008年06月05日

第14期SA養成第11講座

6月4日相続アドバイザー養成講座の第11講座が行なわれました。

題目は「不動産取引による相続コンサル」
講師は 中條 尚氏(㈱ホリホーム取締役部長)です。

始めに、ネットワークの重要性のお話がありました。
「自分のネットワーク」
仕事を行う上での理念、方向性が同じ仲間のネットワークが大切です。
"何を知っているかより、誰を知っているか"
先行き不透明な時代、頼りになるのは確かなネットワークです。

不動産の日常取引で発生する相続問題の事例のお話がありました。
簡単なアドバイスがお客様に安心感を与える事例。
死因贈与を行う時の注意点。
日常業務で相続に関するアドバイスが本業に付加価値を与えます。

成年後見制度のお話がありました。
成年後見制度は相続と密接な関係があります。
高齢化社会、成年後見制度の利用は今後ますます増加するでしょう。
成年後見人の成り手、家庭裁判所の監督機能、親族成年後見人の恣意性の廃除など、多くの問題を抱えています。
適切な普及が望まれます。

不動産が相続財産にとってどんな性質をもつか。
土壌汚染、アスベスト、耐震問題。
重大事件や法改正によって不動産の価値は変わります。
不動産の価値を把握することは重要であり、生前の不動産整備は、不可欠です。

不動産取引を相続という観点で見ると様々の問題点が見えてきます。
ちょっとしたアドバイスがお客様に大きな影響与えます。
アドバイザーは常に神経を集中しお客様に接する事が大切です。
ありがとうございます。

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2008年05月29日

第14期SA養成第10講座

5月28日相続アドバイザー養成講座の第10講座が行なわれました。

題目は「争続にならないための法律知識」
講師は 弁護士の江口正夫氏です。
講座の後、懇親会を行いました。


「相続人間に不平等を持ち込むことを本人にさせてはならない。
不平等を持ち込む役割がアドバイザーです」
という江口氏の言葉に重みを感じました。

民法には相続人、相続分が書かれています。
平等に書かれていますが、公平ではありません。
しかし争いが高じて家庭裁判所の審判になると民法通りの判決になります。
民法通りの分け方で問題がある場合は、民法(平等)を修正し公平に分けるための手段を講じなければなりません。
その手段とは遺言です。
遺言を書けるのは被相続人だけです。そして生きている(元気な)時でなければ書けません。

遺言の必要性を事例を交えお話して頂きました。
「相続アドバイザーは争う前にお客様と接する機会が多いはずです。
相続アドバイザーの方々に適切なアドバイスをして頂きたい」
という江口氏の願いが受講生に伝わります。

寄与分・特別受益のお話がありました。
民法上定められていますが、実務にはなじみません。
寄与分が認められるケースは限られます。親の面倒をみた程度では寄与分は認められません。
特別受益は過去の蒸し返しになります。
相続で長く争っているのは、たいていこの二つが要因です。

遺言の限界である遺留分のお話がありました。
中小経営承継円滑化法により、遺留分制度の特則が設けられました。現在の遺留分制度の有り方では、中小企業の事業承継がうまくいかないからです。
①後継者が先代社長から受けた株式の贈与を遺留分算定基礎額からはずす。
②後継者が先代社長から受けた株式の贈与の評価額を贈与時点の評価に固定する。(後継者の頑張りで株価が上昇した分を遺留分算定基礎額からはずすため)
これらを行う条件として、推定相続人全員の合意や家庭裁判所の許可等が必要です。
ポイントは先代社長の統率力です。
子供たちに異論をはさませない親父の威厳が必要です。

受講生にアドバイザのー役割を伝えたいという気迫を感じた講座です。
笑いもありあっという間の2時間でした。
ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続に対する対策
  1.相続税対策(資産の世代間移転の税務対策
  2.相続税納税資金念出対策
  3.円満な遺産分割対策(『争族』を防ぐための法務対策)

この1.2.3.の対策が同じ方向を向かない。

相続に対する法務対策は必要か?
 相続において、法務対策をしないと、どのような自体になるかを見極める。

法務対策をしない →→→ 民法に従った相続が行なわれる

法務対策がなくても民法で決まっていること。
  1.誰が相続人になるのか? 
  2.各相続人の相続分はどれ位になるか?

法律で決まっているのに、相続争いになることがある。それは、
法律がおかしいのではない。相続財産が民法にあわない。

民法通りの相続が開始しても、格別の紛争が生じないと考えるのであれば、法務対策は不必要。
しかし、民法通りの相続が開始すると、紛争を生じる可能性があると考えるならば、法務対策を行なう必要がある。

民法では子どもや兄弟姉妹は平等です。
しかし、平等と公平は違います。
もらえるものだけを比較すると、不満が出ます。
不満を徹底的に法廷で争うと家族が壊れます。

相続の法務対策とは、平等に不平等を持ち込むことです。
不平等を持ち込むことを本人にさせてはいけません。
これこそが相続アドバイザーの仕事です。

実際に先生が経験された、壊れた家族の事例を具体的にお話いただきました。

大切なのはアドバイザーの人格です。
そう話された江口先生に高い人格を感じます。
素晴らしい講座をありがとうございました。

講座後、14期相続アドバイザー養成講座 受講生との懇親会が行われました。
受講生の一言の中で皆さんから
「講師の方々の人間性が素晴らしい」
「相続に関する考え方が変わった」
「もっともっと勉強したい」「毎回毎回、感動しています」
などの言葉をいただきました。

私も、受講したときに同じように感動したのを思い出しました。
今、素晴らしい受講生と共に学べることに感謝致します。
ありがとうございます。


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2008年05月22日

第14期SA養成第9講座

5月21日相続アドバイザー養成講座の第9講座が行なわれました。

題目は「相続のための生命保険活用法」
講師は 税理士・CFPの染宮勝己氏です。

最初に相続対策のキーポイントお話されました。
「安心・簡単・長続き」

難しいこと言うのではなく、簡単な事を確実にやらせてあげる。
手間を惜しまないこと。
これが安心に結びつきます。

この対策の代表的なものが生前贈与と生命保険。

生前贈与は被相続人の財産を生前に子や孫に移し相続税を減らす効果があります。
相続税・贈与税は金額大きくなるにつれて税率も上がる累進課税です。
資産家の相続税率は最高税率50%に到達しています。
贈与はその年に贈与した金額に対して税率をかけます。
相続税率50%が適用される人も、その年の贈与税率は0%からスタートです。
ちなみに500万円贈与しても贈与税は53万円。手取り447万円です。
この500万円を相続まで持っていたら税金は250万円です。
どちらが得かは明らかです。
「贈与税は高い。だから損だ」
という概念を捨てることから始める必要があります。

生命保険は多様ですが、本日のお話は終身保険です。
終身保険は目減りしません。
そして死は確実に訪れます。そのとき確実に保険金が受け取れます。
相続対策をしてから亡くなるまで時間があります。
バブル期借入をして相続対策を行い失敗した人はたくさいます。不動産等の資産価値は下がったけど、借金は減らないからです。
対策を実行してすぐに亡くなれば効果があったのでしょうが、長続きしなかった対策です。
終身保険は長続きの代表的な対策です。そしてシンプルで安心です。

資産家向けの生命保険料の贈与プランのお話がありました。
子供に現金を贈与します。子供の意思で、贈与資金を原資とし、親に対して生命保険をかけ、受取人が子になる終身保険に入ります。
親が亡くなった時に子供に入る保険金は一時所得の対象です。
税額=(一時所得-保険料-50万円)×1/2×税率
ポイントは 1/2×税率
最高税率50%が適用される人も税率25%です。
生前贈与で税率がさがり、さらに利益分に対して一時所得の税率が適用できます。


染宮氏の話を聴き「保険は解りにくい」という先入観が払拭出来たのではないでしょうか。
「簡単・安心・長続き」
このキーワードは全てのことに通じるように思います。
ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

「保険」と聞くと、毛嫌いする人が多くいます。
保険は万が一の時にすごく役に立ちます。
ということは、万が一の残りの9.999は、役に立たない?
相続対策では万が一ではだめなんです。
万が万、役に立つ保険に入る事が大切です。

染宮先生の話が、いきなり受講生をひきつけます。

今は、平均寿命も延びています。医療も発達し、なかなか死ねない時代です。
相続対策をする時と、相続が発生する時では何年も先になることがある。
今まで、色々な節税対策が試みられてきました。
しかし、そのたびに節税対策に厳しい姿勢がとられてきました。
もう、究極の節税対策を求める時代ではないのです。

これからは、 安心・簡単・長続き がポイントです。

まずは、節税対策の基本を理解しましょう。
資産 - 負債 = 課税価格
この課税価格が上がれば、増税。下がれば節税です。
負債を増やしても課税価格は変わりません。その分資産が増えます。
今までの対策とは、資産を 移す(負担付贈与等)か、
資産を 下げる(不動産に換えて評価を下げる)方法です。

これからは発想を転換し、増税対策です。
資産(現金・預金)を増やす。(現金・預金は分割しやすい)
負債は必要な額だけ借りて早期に返す。(借金は使うためで残すものでない)
生命保険により現金を増やすことは大きな効果がある。

保険料控除を有効に使う、保険金による現金を分割対策として使う、
贈与を積極的に使う等による、有効な方法を講義いただきました。

贈与税は高いと思っている人が多くいます。
しかし、ポイントは税率ではありません。税金を引いた手取額です。
「贈与税を払い、手間を掛けて、優しいことを継続してやる。」

不動産の共有は危険です。保険の共有は安心です。
高齢化が進み、権利意識が強くなっていくこれからの時代、
財産(現金)が無い事が最大のリスクなのです。

相続のプロとして、保険のプロとして、染宮先生の講座
素晴らしいと思いました。ありがとうございました。

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2008年05月18日

第14期SA養成第7・8講座

5月20日(土)相続アドバイザー養成講座の第7・8講座が行なわれました。
本日は2講座です。

第7講座
題目 「心の通う生前贈与と相続対策」
講師 税理士 飯塚美幸氏
第8講座
題目 「借金と相続対策」
講師 内藤雄氏(㈱三商 代表取締役)


○野口賢次氏(SA協議会副理事長)の第7講座の感想です。

講義の冒頭に約束をしてくださいと言われました。
この講義を聴いたあと、少なくとも5人の方に今回の講義の話をしてください。相続・相続・相続…… 何でもいいから相続と言い続けてください。
人に話すことで、自分が勉強したことが研ぎ澄まされていきます。これは大切なことです。
次に受講生に質問をされました。
相続の主人公は誰でしょう。相続人との答えが多く返ってきました。
嬉しい答えです、その通りです。相続の主人公は被相続人ではなく相続人です。贈与も受ける人が主人公です。贈与者の思いをシッカリ受け止め、意義あるものとして後に残すことが肝要です。

◎困った財産→ 訴訟が絡んでいる財産 固定資産税垂れ流しの財産 収益を全く生まない財産 これらの財産は次の世代に引き継がしてはいけない。
親の生きているうちに整理整頓をしておくことが大切。
◎財産管理能力を次の世代に身につかせる教育も大事な相続対策。
◎重加算税を軽く考えてはいけない。脱税した相続人の相続として徹底的に税務署の調査を受ける。
◎相続の3S→ 債務(借金・相続税)  妻子(相続後の生活を考える)
祭祀(お墓を守ることの大変さ、祭祀承継者しかわからない本人は言えない、アドバイザーが代わりに言ってあげることが大切)
◎借金などのマイナスの財産は誰が相続するか先に決める。それらをふまえプラスの財産を分ける。
◎不具合が多い遺言は使わず、その内容を尊重しながら相続後の各相続人の生活を考慮し財産分けをすれば、ベストな相続になるケースが多い。
◎贈与は 「あげます」 「いただきます」 「ありがとございます」→これが大切です。受贈者がもらった認識を持ち、管理運用することが大切。
◎収益力の贈与(木の幹贈与) 実を贈与するのではなく実のなる木を贈与してしまう。
◎木造アパート(固定資産税評価)建物のみを贈与し、収益を親に残さず子に残す。親の財産を増やさない。 (注)負担付き贈与は時価評価となる、敷金を建物につけ一緒にし、負担を無くして渡すことがポイント。
◎贈与のポイントは価値が小さく低いうちに実行すること。
◎中小企業経営承継円滑法は株式の生前分割。

飯塚先生には贈与は単に法律税金だけに捉われない、心の部分からの贈与や相続対策が大切であると教えていただきました。

「贈与とは親の生き方を贈与することだと感じました」。司会の齋藤さんの最後の言葉が印象に残りました。
ありがとうございます。


○高橋一雄氏(SA協議会評議院)の第8講座の感想です。

資産家を対象とした相続対策セミナーは何処でもやっていますが、借金をテーマとした相続対策セミナーは日本で唯一ではないでしょうか。

強面の内藤先生の口からは、消費者金融・多重債務・自己破産・企業倒産・自殺・離婚・おまとめローン等、借金や保証債務の怖い話が次々と出てきます。

自らの体験談は、臨場感があり、鬼気迫るものがあります。

「借金は命懸けで返せ!但し、命に代えてまで返す必要はない」との言葉は正に名言です。

内藤先生の話を聞いていれば助かった命がたくさんあったのではないでしょうか。

相続放棄や限定承認といった相続人を借金から守る手段や、子供の借金から親を守る方法など、他では聴く事が出来ない話ばかりです。

内藤先生の思いがガンガン伝わって来て、2時間の講義時間があっという間に過ぎてしまいました。

今回受講できなかった方は、次回是非受講されることをお勧めします。

ありがとうございます

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2008年05月15日

第14期SA養成第6講座

5月14日相続アドバイザー養成講座の第6講座が行なわれました。

題目は「不動産譲渡を中心とした税務対応策とその注意点」
講師は 公認会計士・税理士の笹島 修平氏(タクトコンサルティング)です。

始めに税理士とコンサルタントの違いのお話がありました。
言われたこと、聞かれたことに答え税務申告をするのが税理士。
お客様が気が付かないこと。お客様の将来まで考えアドバイスしていくのがコンサルティング。
笹島氏のお客様に対する姿勢が伝わってきます。

今日は不動産のお話です。
相続財産の大半を占めるのは不動産です。
相続アドバイザーにとって不動産の税務知識はかかせません。

不動産にかかわる3つの税金とは。
①相続税・贈与税  資産価値の全体にかかる税。
②譲渡税(法人税・所得税) 売却利益にかかる税。
③賃貸収入(法人税・所得税) 収益にかかる税。
①~③は不動産を個人で所有するか、法人で所有するかで税率が変わってきます。

一番大きな税額は①でしょう。しかし③も年数をかさねると大きな税額になります。
お客様が不動産を所有している目的、これから取得する目的で①~③の税負担を考え法人で所有するか個人で所有するかを選択します。
このことが不動産に関するコンサルの知識の90%を占めます。
迷ったら、常にこの原点に立ち返るそうです。

このことを抑え、具体的な対策の説明がありました。

親が収益不動産を所有していると、収益が親の収入になります。
親は所得税を支払い、貯まったお金を子に移すには贈与税・相続税がかかります。
そのため収益不動産を、次の世代の収益になるような対策をとります。
収益不動産を子や法人に移す対策です。
その時に問題なるのが譲渡税です。
主に含み益のある土地の譲渡税対策です。
方法は、
①他の譲渡損と通産させる。
②買換え、交換特例を利用する。
③建物だけ譲渡し、土地は相続時に相続税の取得費加算を利用して移す。
(建物を移せば収益も移りますので、土地は相続時の特例を利用して移します)
このようにして、税負担を考慮し不動産を子や法人に移していきます。
これらを実行していく上における問題点を解り易く説明して頂きました。

「税法的にはOKだけど、やりすぎると税務当局から否認を受ける可能性がある」
という話が随所にありました。実務経験豊富な笹島氏ならではのお話です。

不動産を相続時だけを考え対策をとるのではなく、相続前・後の税負担まで考え対策を行う。
正にコンサルティングの真髄だと感じるお話でした。
ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

私たちは常に、「税理士(士業)とコンサルタントの違いは何か?」と、考えています。
税理士業とは・・・ ?
お客様の質問に答える。間違いなく申告する。
しかし、お客様の悩みを解決しても、大きなビジネスにはなりません。

コンサルタントとは何か・・・ ?
その時点(相続時、申告時)ではなく、その前その後を全体として考える。(点ではなく線)

不動産資産の多い方の場合
1.相続・贈与 (相続税)      個人の税金 0~50%   法人の税金  ---
2.譲渡   (所得税・法人税)   個人の税金   20%   法人の税金   40%
3.賃貸収入(所得税・法人税)   個人の税金 0~50%   法人の税金   40%

これが税法です。不動産コンサルをどの視点で考えるかが全てだと思います。

個人の財産を早めに子供や孫に贈与することにより、相続人の所得を減らす。
不動産を法人に譲渡することにより、所得を分散、相続評価を下げる。
評価や税額を総合的に考えて、最善の方法を提案します。
しかし、やりすぎると、税務署も意地になってしまいます。
交換や買換えの利用の仕方も、詳しく事例をまじえお話いただきました。

常に、法人で所有したほうが得か、個人で所有したほうが得か?を考えて
税法の改正や、諸事情を考慮し、長い目で見たその時々の提案をしていく。
やはり、不動産コンサルをどの視点で考えるかが全てです。

税理士として、不動産コンサルタントとして、また、資産税のプロとして、
お客様と一生付き合っていく。
タクトコンサルティングの仕事に対する考え方を学ばせていただきました。
ありがとうございました。

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2008年05月08日

第14期SA養成第5講座

5月7日相続アドバイザー養成講座の第5講座が行なわれました。

題目は「遺言公正証書作成について」
講師は公証人 麻生 興太郎氏です。

○内藤雄氏(SA協議会専務理事)の感想です。

現役の公証人の先生から直接お話を聞けるこの講座のありがたさを再認識しました。

公証人の仕事の内容・気になる料金の仕組み。
相談は無料なので公証人を顧問のように身近な相談相手とすると良いとのアドバイス。
遺言の必要性が特に高い場合の4つのケースの説明と、
事前アンケートに応えた「知っていると便利な各種文例」の説明などは、
すぐに使える貴重な話でした。

何より印象的だったのは、「内容がシンプルで、文句を言う人がなく、
争いにならないと判断した場合には、多少問題があっても”エイヤー”でやります」と
言い切ったこと。
それと、元最高検の公安部検事までなさった30年間の検事生活のエピソードを通し、
「被疑者の心の琴線に触れることが大切である」との話。
いずれも、相続アドバイザーの仕事にも通じることを意識されてのお話と受け止めました。

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2008年04月24日

第14期SA養成第4講座

4月23日相続アドバイザー養成講座の第4講座が行なわれました。

題目は「相続税の計算方法」
講師は税理士・不動産鑑定士 佐藤健一氏です。

相続税の課税制度が近い将来大きく変わろうとしています。
どのように変わるかはまだわかりませんので、現在の税制に基づき学習をしました。
しかしどの部分が変わるかの説明があり、新税制の課税の大枠が解りました。
税制が新しくなることは、皆に等しくビジネスチャンスが訪れることです。

始めに、アドバイザーに求められる重要な判断のお話がありました。
下記の区分が出来るようになることです。
①相続税がかからない人。
②相続税はかからないが、申告が必要な人。
③相続税がかかる人。

そして各々必要な対策が異なります。
①の方は遺産分割対策。
②の方は遺産分割対策+節税対策。
③の方は遺産分割対策+節税対策+納税対策。

この話を念頭におき相続税の計算方法の説明が始まりました。
A3版の「相続税の計算の流れ」というシートを横に置きながら、レジメの説明が進んでいきます。
①課税価格の計算
②相続税額の総額の計算
③各人の納付税額の計算
の準に話がありました。
難しい計算式よりも、アドバイザーとして押さえておかなければならないポイントが話の中心です。

明解な説明、解りやすい図。
あっという間の2時間でした。
相続税の計算方方法は、税理士さんにとっては当たり前の話、税理士さん以外の人は難しいという先入観があり、どのような話をすればよいか講師なかせの講座です。(受講生の職業が多様なため)
しかしこの講座は
税理士さんは「こんな風に説明すればクライアントに解ってもらえる」
税理士さん以外の人は「相続税の計算方法の勘どころがわかった」
と感じて頂けた講座ではないでしょうか。

ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA評議員)の感想です。

相続アドバイザーに求められる重要な判断があります。それは?
  ① 相続税がかからない人(基礎控除以内)
  ② 相続税がかからないが、申告が必要な人
     (小規模宅地等の特例・配偶者の税額軽減を利用により)
  ③ 相続税がかかる人→(申告も納税も必要)

  その人が、どこに当てはまるかを判断することです。
  
相続税が課税されるのは、全体の4%強の方です。ほとんどの方が①か②に当てはまります。
この方向性がわかれば、相続アドバイスに対する方向性がわかります。

  ①の方に必要なのは分割対策です。争わず財産をどのように分けるかです。
  ②の方は分割対策+節税対策 
  ③の方は分割対策+節税対策+納税対策です。 

③番、相続税がかかる人の細かい計算は税理士の仕事です。
まずは、相談者がどこに当てはまるか?相続税がかかる場合概ねどのくらいかかるかを判断するのがアドバイザーとして重要です。

以上をポイントに、相続財産として評価するものしないもの判断・基礎控除の計算方法・みなし相続財産(生命保険等)の計算等解説・配偶者の税額軽減などの説明も含めて、難しい相続税の計算方法をわかりやすく講義いただきました。
また、演習問題として相続税の計算問題と、その申告書のサンプルも配布されました。

相続税の計算を、自分で電卓をたたいてやることにより、勘所がつかめます。
相続税がかかるか、かからないかのポイントから、相談者の問題点を把握する基礎知識を学びました。

ありがとうございました。


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2008年04月17日

第14期SA養成第3講座

4月9日相続アドバイザー養成講座の第3講座が行なわれました。

題目は「財産評価基本通達による不動産評価」
講師は税理士 和田政彦氏です。


○高橋一雄氏(SA協議会評議員)の感想です。

お地蔵さんを連想してしまいそうな風貌の和田先生が講師です。

「財産評価基本通達による不動産評価」というタイトルから難い話しを覚悟していたところ、

開口一番「席を換わって下さい」何が始まるの????…とにかく講師のいう通りに…

「どうして受講しようと思ったのか、隣の人に話して下さい」「隣の人は聞いていて下さい」

「時間は1分間」「始めて下さい」…財産評価基本通達と関係あるの~?…訳が分からない…

でも何故かみんな楽しそう…

「元の席に戻って下さい」…

『聴く』と『聞く』について…『聴く』という字を分解すると、十四の心に耳…十四は正しいという字の起源です。

つまり正しい心で聞くということです…相続アドバイザーは『聴く』ことに徹しなければいけません…

『傾聴』とは… 『徳』という字は…

お地蔵さんがお坊さんのような話をはじめました。

ここで初めて『聴く』ということのロールプレイングだったことに気が付きました。

今回の特徴としては、リニュウアルしたテキストにあります。 大変に見やすく、後でテキストだけを見ても分かるような構成になっています。作成にはずいぶん時間がかかったのではないかと推察いたします。

講義については、計算あり、笑いありの内容で、和田節絶好調といった感じでした。

「財産評価基本通達による不動産評価」という眠くなりそうな講座を2時間飽きさせないで行えるのは、さすが和田先生と敬服いたしました。 ありがとうございました。

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2008年04月10日

第14期SA養成第2講座

4月9日相続アドバイザー養成講座の第2講座が行なわれました。

題目は「相続人の確定と戸籍、登記簿の読み方」
講師は司法書士 田中康雅氏です。

相続開始後、まずやらなければならないことが
「相続人の確定」です。
遺産分割協議を行う場合は勿論、遺言による遺産分割の場合も重要です。
遺留分減殺請求の可能性の把握、遺言を執行するかどうかの判断をするためです。
(生前の相続対策においても重要です)
2時間の講義がこの重要性のもと構成されています。

相続人を確定させるために戸籍を揃えなければなりません。
亡くなった方が生まれた頃までさかのぼります。
新しい戸籍が出来ると、前の戸籍で除籍された相続人が出てこないからです。
新しい戸籍が出来る事由、除籍される事由が重要になります。
複雑で少し難しい話でした。

戸籍の話の最後に言われたことです。
「戸籍はひとつでも間違えると大変なことになります。
アドバイザーとして、戸籍を揃えることを仕事とするか、
戸籍を揃えるのは、ネットワークの専門家に任せるのか判断してください。
私の話を聴いて難しいと思った人は後者でしょう」
戸籍の揃え方を学んでもらうより、戸籍を揃える作業の大変さを知ってもらいたかったのでしょう。

そしてもうひとつ戸籍から読み取らなければならない重要なことは、その家系の「ルーツ」です。
被相続人の生き方、財産の形成過程、を戸籍から読み取ることができる場合があるからです。
これは法律論ではありません。
心の部分です。
遺産分割の方向性を決める上で、重要な要素になります。

遺言と不動産登記のお話も興味深かったです。
自筆証書遺言と公正証書遺言のメリット、デメリットを登記と関連して話して頂きました。
亡くなってすぐに相続登記が出来るか。
署名捺印を誰からもらわなければならないか。
等々。
どのような遺言に基づいて登記するかで変わってきます。

不動産の相続登記のリスクのお話がありました。
相続人のひとりから単独で、法定相続分による登記が可能です。
法定相続人のひとりの債権者から法定相続分による登記がされ、差押えられる。
遺言が執行がされる前に、他の相続人から法定相続分で登記をされる。
不動産の相続登記はリスクの把握が重要です。


この講座で印象的だったのが、法律論だけの話ではなかった事です。
法律的な効果だけでなく、相手がどう思うか、「心」の部分が多く語られていました。
田中氏の実務上での豊富な経験があるから話せることです。
そして問題点が把握できる解りやすいテキスト、戸籍や登記簿を、見るポイントがわかる付属資料。
工夫のあとが随所に感じられました。
有意義な講座ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続とは、相続人が被相続人の財産上(祭祀継承は除く)の権利義務を継承すること。(民896)

相続人が数人あるときは、相続財産は共有に属する。 (民898)

各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。 (民899)

私たちが考える相続の完了とは、被相続人の財産上の権利義務を相続人に名義変更することです。
不動産で言えば、登記名義変更手続きの完了です。

相続アドバイザーとして、相続手続きを行なう場合も、また、相続対策を行なう場合も、相続人の
幸せのために、確実に分割の上、登記名義変更手続きを行なうことを考えなければなりません。
そのためには、まず、相続人の確定が必要です。

不動産には相続手続きをされずに、亡くなった方の名義のまま放置されている物件もあります。
それらの物件の相続登記をする場合、相続開始時点の法律が適用されます。
また、名義変更手続きには、遺言もしくは相続人全員による遺産分割協議書が必要です。
相続人が一人でも欠けると、登記手続きはできません。

民法の改正による旧法戸籍・新法戸籍、戸籍書式の改製による原戸籍の見方を、資料提示により、
細かく解説いただきました。
相続における戸籍の役割とは、推定相続人の特定とその財産のルーツの把握です。
これは、一番基本で最も大切なことです。

次に、遺言を、相続手続きという面から解説いただきました。
遺言は、日付が最新のものが有効となります。しかし、前の遺言でも不備がなければ登記は可能です。登記をされてしまうと、変更するには裁判所の判決が必要です。数多くの相続登記を経験している田中先生ならではの、実務にあったお話でした。

いかに相続人間が円満に相続手続きを完了することが大切かを教えていただきました。
素晴らしい二時間の講座でした。ありがとうございました。

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2008年04月03日

第14期SA養成講座開講

春です。
新学期の季節です。

NPO法人相続アドバイザー協議会主催の第14期相続アドバイザー養成講座が開講致しました。
第一講座はSA協議会副理事長の野口賢次氏の講座です。
題目は「相続の基本としくみ」です。

冒頭、開講にあたり芳賀理事長の挨拶がりました。
「第一講座を聴かれると、皆さんの相続に対する観念がかわると思います」
と言われました。


最初の1時間半は、法律・税務の基本の話です。
しかし、単なる基本知識ではありません。
実務において野口氏が、重要だと実感している部分です。

平等と公平の違い。
遺言は執行しない。
借金相続の怖さ。
借金は相続税を減らさない。
納税の大切さ。
納税猶予の怖さ。
等々。
時間に限りが有りますので話せるのはポイントだけですが、中身が濃いものです。(個別の詳しい内容はこれからの19講座学んで頂きます)
今まで受講された方で、このテキストを常にカバンに入れている方が多くいらっしゃいます。

そして最後の30分。
法律・税務より大切な「心」の部分のお話です。

「相続を法律で裁こうとしてはいけない」
法律問題にしてしまうと相続問題は解決しないとうことです。

野口氏は譲ることの大切さを常日頃言われています。
譲ることにより相続問題が解決します。
そして「譲った人が幸せになる」ということを、事例をまじえ話してくれました。

人は皆「譲る心」「徳」をもっています。
その心を引き出すのがアドバイザーの仕事です。
そのためにはアドバイザーの「人間力」が必要です。

この「人間力」を高めるにはどうすればよいか!
それは
常日頃感謝の気持ちを持つ。(感謝することは周りにたくさんあります)
笑顔。挨拶。掃除。整理整頓。
お金がかからず、この瞬間からでも出来ることばかりです。
しかし実行してない人が多いのが現実です。

アドバイザーの「徳」によって、お客様の「徳」を引き出す。
「譲る心」を引き出すための極意ではないでしょうか。
法律論では引き出すことは出来ません。

このことを実務で実践している野口氏の話は説得力があります。
そして「心」の大切さを伝える基礎の部分として、法律・税務に関する確かな知識とネットワークを持っています。

「アドバイザーは一生勉強です。勉強をしなくなったときが廃業です」
と言われたのが印象的です。


冒頭、芳賀理事長が「相続に対する観念が変わる」と言われた意味を多くの受講生の方が実感したと思います。
講座はこれから7月までの長丁場です。
大変だと思いますが、ひとつでも多くのことを学び、感じて頂きたく思います。
ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

講座時間、2時間の中で、最初の1時間半が相続の法律・税務の基礎知識の説明です。
そして最後の30分は、相続の実務家としての「心のあり方」です。
相続アドバイザー協議会が、他の講座とは違う理由がこの講座に集約されています。
高いお金を払い、全国から人々が集まる、そして今期で14期続いている訳が分かります。

相続は法律・税務だけではおさまりません。なぜなら、人間には感情があるからです。
今の時代、手垢のついた資格や肩書きで仕事が出来る時代ではありません。人間力です。

相続の勉強といえば、どうしたら節税できるか?どうしたら自分の思い通りに相続できるか?
の講座がほとんどです。しかし、相続の本質は違います。答えは幸せがどこにあるかです。

公正証書遺言を作って、財産全部をもらうようにアドバイスした案件もあります。
また、土地財産をすべて義理の兄弟に譲って、身軽になるアドバイスをした案件もあります。
財産と幸せが同じ方向を向くとは限りません。むしろ、譲ったほうが幸せになります。

譲る心、感謝の気持ちは誰もが持っている「隠れた徳」です。
相続アドバイザーは人間力「徳」を持つことが必要です。
アドバイザーの「徳」で相続人の徳(譲る心)を掘り起こします。
徳は徳でなければ掘り起こせません。

実務に添った事例を交え、野口先生が感謝の気持ちと譲る心の大切さを語られます。
受講生誰もが、人間として大切なものに気がつき、話に引き込まれていきます。
けして、話がうまいわけではありません。けれど、心に響くのです。

相続アドバイザー協議会は、この野口先生の思いによって、多くの方に支えられ、支援され
今があるのだと思います。
コンサルタント業は学ぶ意欲が尽きたら廃業を意味します。これは人生にも言えることです。
驕りを捨て、謙虚に、感謝し、思いやりをもって、常に学び、人間力を高める。

また今期も多くの素晴らしい受講生の皆さんと共に学び、高めあえることに感謝します。


開講の挨拶 芳賀則人理事長

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講座風景 野口賢次副理事長

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