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2009年10月22日
第21回相続寺子屋報告
10月21日に開催した第21回相続寺子屋『判例(審判)に学ぶ不動産取引のポイント』の報告です。
講師は小林穂積氏 (16期生 不動産鑑定士)です。
国税不服審判書の興味深い裁決事例の説明がありました。
(裁決事例は国税不服審判書のHPに年代別そして税法別に詳しく出ています)
その内の二つを紹介します。
○みなし贈与の裁決事例。
相続税法7条
著しく低い価額の対価て財産の譲渡を受けた場合においては当該財産の譲渡があつた時において、当該財産の譲渡を受けた者が、当該対価と当該譲渡があつた時における当該財産の時価により取得したものとみなす。
ここでいう「著しく低い価額の対価」とは何か。
課税庁は公示地価の中庸値を基準として算定し、納税者が譲渡を受けた価格との差額を贈与と認定しました。
しかし審判書は「著しいく低い価額の譲渡」にはあたらないと判断したのです。
理由は
譲渡を受けた価格÷課税庁が時価とした価格=79.3%
納税者が譲渡を受けた価格は相続税評価を若干超えている。
逆にいうと、公示価格の8割相当で設定されている路線価であれば、相続税評価額で譲渡しても時価との差額に対して贈与税を課税されないとも言えます。(総合的な判断によりますので注意は必要です)
公示地価自体が取引価格より低い地域では相当低くい価額で譲渡しても、みなし贈与とならない可能性があるということでしょうか。
○建物売買の裁決事例。
5,500万円で建てた建物を、5年後に同族法人から代表者に譲渡した価格が1,200万円で認められた事例です。
建物価格が新築価格-減価償却 ではなく
実際に売買出来る土地建物価格-土地価格 で判断されたのです。
建物が建っている場所は伊豆の別荘地です。
中古住宅として売れる価格は1,600万円。
土地価格400万円を引いた価額1,200万円を建物価額としたのです。
この裁決は不動産業者の感覚と一致します。
いくら立派な建物を建てても、中古市場で流通する価格は限度があります。
まして、用途が特殊であれば売却は難しくなります。
しかし5,500万円で建てた建物が5年後に1,200万円で売買を認められた裁決にはビックリです。
これらの裁決事例を細かくみている小林氏が
「価額の尺度はあってないようなもの」
と言われたのが印象的です。
裁決事例を丁寧に見ると、「そんなことが出来るの」と思うことで、実務に利用出来るものがあるようです。
その裁決事例をHPで簡単に見る事ができます。
これも情報公開のお陰様です。
その情報を有効に使えばビジネスにつながります。
今回の講座から情報キャッチの重要性も教えて頂いたように思います。
小林氏が作成した今回のレジメは素晴らしいです。
HPの裁決事例をレジメと図入りの付属資料に分け、解りやすく説明されています。
これだけのレジメを作成するのは大変だったと思います。
2時間、たっぷり勉強出来ました。
ありがとうございます。
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