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2009年08月05日

倫理研修会報告

8月5日に行った倫理研修会「相続実務に際しての法令順守とその対応策」の報告です。
講師は
第一部 内藤雄氏(SA協議会専務理事)
第二部 平井利明氏(SA協議会常務理事 )です

第一部
一部は法令順守を行う上で欠かせない信頼関係の築き方についてのお話です。
二つのワークを5人一組でおこないました。

一つ目のワークは受け止め方の違いを実感するためです。
同じ話を聞いても、人により受け止め方が違います。
そして自分と違う受け止め方をする人を間違っていると感じます。

二つ目のワークでは価値観の違いを実感するためのものです。
人は自分の価値観で「良い」「悪い」を判断しています。
自分と違う判断をした人の理由を聞くと、「そういう考え方もあるのか」と気がつきます。

相続の相談を自分の価値観、受け止め方で判断すると本質が見抜けません。
相談者の価値観、受け止め方を知るためには傾聴が必要です。
相談者の話を本気で、背後の心まで理解しょうと聴くことです。
この人なら解ってもらえると相談者に思ってもらえるようにることが肝要です。

傾聴することによる効果は
①信頼関係が生まれる。
②制度の高い情報が得られる。
③依頼者が話すことにより自分の声に耳を傾け、自分で答えを見つけられるようになる。
傾聴の最も重要な効果は③です。
悩みごとの答えはその人の心の中にあります。
アドバイザーは傾聴しその答えを本人が見つけるお手伝いをするのです。
そして依頼者が見つけた答えを、実現させるのがアドバイザーの役割です。

この傾聴は依頼者だけでなく他の相続人にも行います。
他の相続人からも信頼が得られた時、調整役として受け入れられます。(そこに紛争性があれば弁護士と連携して対応します)
信頼関係が築かれ、問題の本質を理解することが、非弁とならないための最善の方法です。


第二部
第二部では実務での対応方法についてです。
最初に相談者に面談したとき、非弁行為の意味を説明し、自分の立場を明確にします。
他の相続人に会う時は、相談者から連絡を入れてもらい、自分の立場を理解してもらってから会うようにします。
遺産分割は可能な限り相続人間の話し合いで解決する事が最善であり最大の価値が生じることを理解してもらうことが大切です。

平井氏が何度も繰り返していた言葉が
「細心の注意」「感じる人」です。
相談者に接するとき、電話をするとき、等々細心の注意を払います。
相談者がどう思っているか、この問題に紛争性があるのかどうか。
「相続アドバイザーは「感じる人」でなければならない」
と言われたのが印象的でした。


お二人のお話は共通するものがあります。
それは「信頼関係」「本質を見抜く感性」の大切さです。
非弁を恐れて相談業務を消極的にする必要はありません。
アドバイザーの社会的役割は大きいです。
お二人の話を聴き、積極的に問題に係わっていける分野であることを再認識できました。
ありがとうございます。


◆水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続アドバイザー協議会宛てに、立て続け二件のクレームが寄せられました。協議会のメンバーが、依頼者のためにとの想いから発っした行動が、他の相続人の不信感をもたらし、問題を大きくしてしまったのです。
それをきっかけに、今回の研修が行われました。

相続アドバイザーは弁護士でも税理士でもありません。
したがって、依頼者相続人の代理人にはなりえません。
相続人の紛争に係ると、非弁行為となります。

相続アドバイザーは全ての相続人に受け入れていただくことが必要です。相続の相談に対して、いきなり「問題解決」ではなく、よく話を傾聴することによる「信頼関係づくり」が大切です。

そのためのコミュニケーションワークが行われました。
人はそれぞれ自分の枠の中で話、考え、結論付けをします。
ワークの中で、人それぞれ違ったものの見方、考え方をすることに気付かされます。
相手を受けう入れる、理解しようと努力することにより、信頼関係が深まります。

相続人全員との良好な人間関係が築ければ、問題は起きません。
相続アドバイザーの人間力が試されます。
知識・経験を重ね謙虚に傾聴の実践を徹底し、その上で人の痛みを感じるよう人間性・人間力を高めるよう精進していきましょう。

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