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2009年03月26日

第14回相続寺子屋報告

3月25日に開催した第14回相続寺子屋『新・中間省略登記入門講座』の報告です。
講師は福田龍介氏 (5期生 フクダリ―ガルコントランツ)です。

A→B→Cという売買でAからCに直接登記を移転しA→B B→Cと2回の登記費用を1回に節約するというのが中間省略登記を行う目的でした。
平成17年3月登記法改正で中間省略登記が出来なくなりました。

今回の新・中間省略登記(直接移転売買)とは、以前の中間省略登記の復活ではありません。
中間省略登記と同じ目的を達成するための、まったく新しい手法が公認されたということです。
この手法では不動産取得税も課税されません。

この制度のポイントは中間者Bに所有権を取得させないことです。
Bが所有権を取得しなければならないという先入観を捨て去るのです。

具体的な手法。
AB間の第一の売買契約は第三者のためにする契約となります。
第三者のためにする契約とは?
典型的なのは保険契約です。
被保険者が保険料を納めて保険会社と契約します。
契約の目的は自分が死んだとき妻や子に、保険金が支払われるようにするためです。
保険会社と第三者(妻や子)のために契約をするのが保険契約です。

これと同じです。
BはCに不動産の所有権を移転するためにAと契約をするのです。
具体的にはBのCへの所有権移転義務をAが第三者として履行することをAB間の契約で約束します。
BC間の売買契約でBの所有権移転義務をAが第三者として行うことを了承させます。
そしてBがAに代金を支払った後も、CがBに代金を支払うまで所有権はAに留保させる旨、AB間の契約で取決めます。(実務ではBがAに代金を支払うのと、CがBに代金を支払うのは同時に行うことが多いようです)
このスキームではBは所有権を取得することはありません。

Bが不動産業者の場合、宅地建物取引業法に反するのではという指摘がありましたが、国土交通省が規則を改正し問題が解消されました。
この改正でもわかるように政府がこの手法を奨励しているのです。
他にもリスクの面・コンプライアンスの面からお話がありました。

新・中間省略登記(直接移転売買)が出来るようになって2年位になりますが、世間ではまだまだ誤解があるのか浸透していません。
実際、寺子屋の参加者でこの制度を利用した人は23人中2人だけでした。
しかし、しっかり理解し適切に利用すれば問題ないことがわかりました。
福田氏はこの手法を正確に伝える使命を感じて、全国で講演を行っているそうです。

不動産に関連する者にとって必須の知識です。
わかりやすいお話ありがとうございます。


☆水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

元来受け付けられないはずの中間省略登記が、2005年3月の不動産登記法改正(施行)以前は普通に行われていた。
それは次のような理由からである。
① 所有権を取得した者に登記すべき義務はない。
② いったんなされた中間省略登記の有効性は認められている。(最高裁判例)
③ 登記のシステム上、中間省略登記であることが登記申請時には判明しない仕組みになっていた。
ところが、不動産登記法改正による登記システムの変更で登記申請時に中間省略登記であることが判明せざるを得ないこととなり(③の理由が妥当しなくなった)、中間省略登記は事実上不可能になった。

今回の「新・中間省略登記」は従来の中間省略登記とは違う代替手段で、まったく新しい手法が公認されたということです。

新・中間省略登記(直接移転売買)とは、不動産取引における流通コスト削減の手法(旧中間省略登記の代替手段)
・ 生みの親は内閣総理大臣の諮問機関「規制改革議会」
・ 目的は「不動産の流動化と土地の有効活用の促進」
・ 平成18年(2006年)政府承認

福田先生は登記法の改正により、今までできた中間省略登記ができなくなるのは、不動産流通コストを上げ、経済を鈍化させることになるのでおかしいと、専門雑誌などで訴えました。
そのような動きから、中間省略登記の代替え手法ができたのです。

福田先生は言われました。
何かが生まれる時、まずは、気づきがある。
それを認めて協力してくれる人たちがいる。
そして、それをやり通す情熱がある。

仕事に関する姿勢、考え方を教えていただきました。
ありがとうございました。

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