NPO(特定非営利活動)法人 相続アドバイザー協議会

 



時代が求める新たなプロ
相続アドバイザー


¥1,890(税込)
相続アドバイザー協議会(著)
出版:週刊住宅新聞社


「相続の専門家」を育てるお手伝いができること それが私たちの喜びです。
トップページ お問合せ
プライバシーポリシー
相続アドバイザー協議会とは 相続アドバイザー養成講座 特別講座 会員紹介 活動状況 上級アドバイザー

« 第5回相続寺子屋報告 | メイン | 第14期SA養成第14・15講座 »

2008年06月19日

第14期SA養成第13講座

6月18日相続アドバイザー養成講座の第13講座が行なわれました。

題目は「物納戦略と納税資金の調達」
講師は 斎藤紀明氏(㈱国土工営)です。

物納制度改正事項は法律・政令・規則で定められました。
斎藤氏は物納制度改正は「情報公開と自己責任」だと言われました。

国税庁のホームページには改正された物納制度の詳しい解説が掲載されています。
物納に関する本を購入する必要がない位、充実しているようです。
これは何を意味するか?
「詳細は全て情報公開しています。
だから知らないとは言わせない。
自己責任で物納制度を利用してください」
と言いたいのでしょう。
細かいことでも、「知りませんでした」は通用しません。
お客様から依頼を受けたコンサルタントの責任は重大です。

改正前の物納制度の取扱は通達(税務署内の取決め)を解釈して実務が行われていたので、あいまいな部分が多かったのです。
それが納税者側にとっては都合がよかったのです。
しかし改正で一変しました。
あいまいな部分が明確になり厳守されます。

改正ポイント。
○物納書類提出期限が明確になりました。
相続税申告期限から最長1年です。期限厳守です。
(納税者が○○まで期限を延長してくださいと税務署長へお願いする形です。原則は申告期限までの提出で、「納税者がお願いするから特別に待ってあげる」という考え方です)
測量等で時間がかかる場合は間に合いません。
期限が過ぎれば物納却下です。
この期間は利子税が課税されます。

○物納出来る財産が明確化されました。
適格物納財産がない場合に認められる物納劣後財産も明確化されました。これはひどい財産しか貰えなかった人への特例です。
この物納劣後財産を捉えて、新聞報道が物納基準を緩和したと報じたため、物納がやりやすくなったと思われている方がいます。

○金銭納付困難要件の厳格化。
相続人の固有の財産を含めた現金がある場合は現金で納付しなさい。
収入から生活費を引いて余りがあれば、延納による分割払いにしなさい。
(税務署が必要と認めている生活費の額の低さにはびっくりします)
現金納付、延納も出来ない部分にだけ物納が認められます。
改正前は作文でも、お金が他に必要な理由を書けば認めてくれましたが、お金が必要な裏付け資料が要求されるようになりました。
物納の選択が困難になった大きな理由です。
却下されるリスクが大きいからです。

以上から解るように物納申請しても却下されるリスクが高くなりました。
物納件数が激減している理由です。
それゆえ、物納は生前対策の重要性がますます高まったと言えます。
ポイントは物納財産生前整備です。
そこにビジネスチャンスも生まれるのでしょう。

貴重なお話が要約されいました。
税務申告書や税務署発行の説明書から税務当局の意図を読み取るところは流石です。
ありがとうございます。


○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。

今まで、相続税の納税方法として、現金一括納税が困難な場合、相続不動産の、
とりあえず物納申請、だめもと物納申請が一般的に行なわれていました。
しかし物納制度、60年ぶりの大改正により、納税の方法が大きく変わります。

そもそも昭和の時代は、不動産の物納による納税はごく少数でした。
それは、不動産の相続評価が市場売買価格の30%ぐらいと非常に低かったからです。

平成3年・4年と不動産の相続評価額の引き上げが行われ、その時期よりバブル崩壊による不動産の下落が続きました。それにより相続時の不動産評価額より、物納不動産の収納時の不動産時価が低いという現象が起こり、物納件数が大幅に増えました。

従来の物納制度には様々な問題点が指摘されていました。
① 物納申請から許可までの期間が長い(5~10年のケースもある)
② 物納の許可基準が明確でなく、分かりにくい
③ 許可基準を充たすための措置のルールが不明確
④ 価値の低い財産から物納する納税者がいるため、売却が困難な事例が多い

一方、こうした問題点は、ときに納税者からみるとメリットにもなっていた。
① 期限の定めが法定化されていなかったので、時間稼ぎをすることができた
② 有利な納税方法を選択するために、「とりあえず物納申請」をしておいた
③ 価格変動リスクに強い(価格時点を相続発生の日に固定する)
④ 「だめもと」の物納で優良な資産を残すことができた

物納制度改正のポイント
① 物納不適格財産の明確化
② 物納手続きの明確化
③ 申請の許可に係る審査期間の法定化
④ 物納申請を却下された者の延納の申請
⑤ 延納中の物納の選択

結論的には、不動産の物納は事前の整備が必要で、
今までよりも難しくなったといえます。

今までにもまして、円滑な納税のための生前対策が必要になりました。

改正のポイントと、今後の相続アドバイザー意義をわかりやすく教えていただきました。
ありがとうございました。


投稿者 adv

Copyright (C) 2006 souzoku-adv. All Rights Reserved.