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2008年04月15日
4/14特別研修講座報告
4月14日に行われた特別研修講座「相続実務において不動産鑑定評価を有効利用する方法」の報告です。
「自分が所有している不動産の資産価値を把握している地主さんはほとんどいません」
講座の始めに言われたことです。
東京近郊の地主さんの資産価値に対する利回りROAは2%~3%。
これを6%位に引き上げたいものです。
しかし無理なアパート経営等はすすめられません。
そして相続を考慮したコンサルが不可欠になります。
相続アドバイザーのような、全体を把握してアドバイス出来る人が求められています。
☆相続前、相続後の鑑定評価の利用例のお話がありました。
非常に有用で実務に使える内容ですが、あまり知られてない貴重なお話です。
概略を紹介いたします。
相続前
○建物を同族法人に売買する時、建物の鑑定評価を使う。
簿価で売買する事が多いと思いますが、鑑定を使うと簿価よりも安く売買出来ます。
法人の建物購入資金の調達を考えるとメリットがあるでしょう。
しかし建物の譲渡損は他の所得と損益通算できないので注意です。(不要な不動産を売却して損益通算する手法もあります)
○貸宅地(底地)を同族法人へ売買するとき、底地の鑑定評価を使う。
相続税評価5,000万円 → 鑑定評価 1,500万円
相続後
○建築確認不可土地に鑑定評価を利用。
○無道路地に鑑定評価を利用。
○市街化調整区域の山林の評価は要注意。
山林にも公示地があり、それを根拠に相続税評価を出す時の倍率が定められているため、実売価格より大幅に高くなることが稀ではありません。
要注意です!
○市街化山林は造成費が多額になるので要注意。
無道路地・建築不可土地・市街地山林は広大地評価を利用した価格よりも鑑定評価が低くなることがあるようです。
☆固定資産税評価の話もビックリです。
実売価格より大幅に高くなっている事例がたくさんあるようです。
しかし固定資産税評価を下げることを、市町村の担当者はなかなか応じてくれません。
例
○間口3.5m奥行25mの土地。
減価率は間口狭小0.9 × 奥行き長大0.9の約2割だそうです。
実勢とかけ離れた価格になることが解るでしょう。
別荘地
○特に斜面地などは要注意です。
斜面地は建築コストが高く売れません。
土地の価値は全て異なります。一律に評価する公的価格とはおのずと差がでます。
この評価は高いと思ったら鑑定士に相談することが大切です。
芳賀氏は「効果得られない(評価より鑑定価格が下がらない)鑑定はやらない」と言われています。
問題がある(評価が実売価格より高い)と感じるセンサーとネットワーク(適正評価を出してくれる鑑定士)の重要性を改めて感じた講座です。
ありがとうございます。
○水沼修氏(SA協議会理事)の感想です。
都心の土地価格が今、急激に下がっています。しかし、3月に発表された公示地価は上昇しました。今年の路線価格も公示地価に倣い、上昇するでしょう。それは、役所の発表には調査時点と、発表時点に差があるからです。また、役所は急激な地価の変動を好みません。地価は緩やかに変動し、安定していると考えたいのです。
このまま下がり続けた場合、バブル崩壊の時と同じように、相続時に土地が評価額で売れず、困る土地資産家が出てきます。今は物納も難しくなったため、なおさら対策が必要です。
土地資産は、固定資産として評価され固定資産税が課税されます。相続時には課税評価額として評価し相続税が課税されます。一般的に、実勢価格に対し路線価は80%、固定資産税評価額は70%と言われています。しかし、それは正しく評価されているのでしょうか?
条件の悪い土地(建築不可、傾斜地、山林地、接道のない土地)ほど、評価額と実勢価格に開きがあります。国税庁も土地の専門家ではありません。全ての土地を路線価や倍率評価で評価することは無理なのです。
数々の事例をあげて、鑑定評価により課税評価を引き下げるため、税務署と戦ったお話をしていただきました。
芳賀先生は百戦錬磨、なかなか引き下がりません。そのコツは、依頼者が有利にならない案件は受けないからです。
「別荘地や山林、建物が建たない土地は簡単には売れません。」「おかしいものはおかしい。」芳賀先生の評価に対する強い信念を感じます。
土地資産家の場合、自分の土地の資産評価を把握している人はほとんどいません。資産評価を把握し、土地単体ではなく総合的に、土地の有効利用(収益利回りを上げる方法)を考えていきましょう。
専門家としての知識と、プロとしての強い気迫を感じました。ありがとうございました。
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