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2008年04月10日

第14期SA養成第2講座

4月9日相続アドバイザー養成講座の第2講座が行なわれました。

題目は「相続人の確定と戸籍、登記簿の読み方」
講師は司法書士 田中康雅氏です。

相続開始後、まずやらなければならないことが
「相続人の確定」です。
遺産分割協議を行う場合は勿論、遺言による遺産分割の場合も重要です。
遺留分減殺請求の可能性の把握、遺言を執行するかどうかの判断をするためです。
(生前の相続対策においても重要です)
2時間の講義がこの重要性のもと構成されています。

相続人を確定させるために戸籍を揃えなければなりません。
亡くなった方が生まれた頃までさかのぼります。
新しい戸籍が出来ると、前の戸籍で除籍された相続人が出てこないからです。
新しい戸籍が出来る事由、除籍される事由が重要になります。
複雑で少し難しい話でした。

戸籍の話の最後に言われたことです。
「戸籍はひとつでも間違えると大変なことになります。
アドバイザーとして、戸籍を揃えることを仕事とするか、
戸籍を揃えるのは、ネットワークの専門家に任せるのか判断してください。
私の話を聴いて難しいと思った人は後者でしょう」
戸籍の揃え方を学んでもらうより、戸籍を揃える作業の大変さを知ってもらいたかったのでしょう。

そしてもうひとつ戸籍から読み取らなければならない重要なことは、その家系の「ルーツ」です。
被相続人の生き方、財産の形成過程、を戸籍から読み取ることができる場合があるからです。
これは法律論ではありません。
心の部分です。
遺産分割の方向性を決める上で、重要な要素になります。

遺言と不動産登記のお話も興味深かったです。
自筆証書遺言と公正証書遺言のメリット、デメリットを登記と関連して話して頂きました。
亡くなってすぐに相続登記が出来るか。
署名捺印を誰からもらわなければならないか。
等々。
どのような遺言に基づいて登記するかで変わってきます。

不動産の相続登記のリスクのお話がありました。
相続人のひとりから単独で、法定相続分による登記が可能です。
法定相続人のひとりの債権者から法定相続分による登記がされ、差押えられる。
遺言が執行がされる前に、他の相続人から法定相続分で登記をされる。
不動産の相続登記はリスクの把握が重要です。


この講座で印象的だったのが、法律論だけの話ではなかった事です。
法律的な効果だけでなく、相手がどう思うか、「心」の部分が多く語られていました。
田中氏の実務上での豊富な経験があるから話せることです。
そして問題点が把握できる解りやすいテキスト、戸籍や登記簿を、見るポイントがわかる付属資料。
工夫のあとが随所に感じられました。
有意義な講座ありがとうございます。


○水沼 修氏(SA協議会理事)の感想です。

相続とは、相続人が被相続人の財産上(祭祀継承は除く)の権利義務を継承すること。(民896)

相続人が数人あるときは、相続財産は共有に属する。 (民898)

各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。 (民899)

私たちが考える相続の完了とは、被相続人の財産上の権利義務を相続人に名義変更することです。
不動産で言えば、登記名義変更手続きの完了です。

相続アドバイザーとして、相続手続きを行なう場合も、また、相続対策を行なう場合も、相続人の
幸せのために、確実に分割の上、登記名義変更手続きを行なうことを考えなければなりません。
そのためには、まず、相続人の確定が必要です。

不動産には相続手続きをされずに、亡くなった方の名義のまま放置されている物件もあります。
それらの物件の相続登記をする場合、相続開始時点の法律が適用されます。
また、名義変更手続きには、遺言もしくは相続人全員による遺産分割協議書が必要です。
相続人が一人でも欠けると、登記手続きはできません。

民法の改正による旧法戸籍・新法戸籍、戸籍書式の改製による原戸籍の見方を、資料提示により、
細かく解説いただきました。
相続における戸籍の役割とは、推定相続人の特定とその財産のルーツの把握です。
これは、一番基本で最も大切なことです。

次に、遺言を、相続手続きという面から解説いただきました。
遺言は、日付が最新のものが有効となります。しかし、前の遺言でも不備がなければ登記は可能です。登記をされてしまうと、変更するには裁判所の判決が必要です。数多くの相続登記を経験している田中先生ならではの、実務にあったお話でした。

いかに相続人間が円満に相続手続きを完了することが大切かを教えていただきました。
素晴らしい二時間の講座でした。ありがとうございました。

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